「大きな数の大小」を考える時間です。このタイプの学習では「ゲーム」を利用します。「大きいほうが勝ちゲーム」です。位取り表を使って5けたの数字が入れられるものを用意します。0~9までの数字カードを1枚ずつ引いていき,最終的にできた5桁の数字の大きいほうが勝ち,という単純なゲームです
 教師対みんなという設定で,右の板書の,左が教師,右が子どもたちです。最初は一番上の一万の位を比べれば判断できる単純な問題で,子どもたちが勝ったり私が勝ったりして,その結果を「不等号」で表現します。この用語はここで初めて出てきた用語です。
 子どもたちはここまでの結果で大きいほうを判断した理由を,
「一万の位で比べる。」
と言っていたのでそのまま板書します。しかし4回戦になると,一万の位が同じ「9」になりました。そこで,
「これは引き分けだね。」
と投げかけると,大きな声で反発が生まれます。そんな場合は「千の位」で比べなければならないことを必死で訴えてきます。
 さらに,千の位でも同じ数字が続いた場合は「百の位」で比べなければならないことがあることも分かり,結局「上の位から順に調べていく」ということが一般化されました。偶然ですが,最後の勝負で,子どもたちが1万の位に「0」を入れなければならない状況になりました。この場合は,結果的に「四桁の数」となり,5桁の数にはかなわない,ということも分かりました。
 7番勝負で,子どもたちが4勝3敗の勝ち越しとなったところでゲームは切り上げました。ここからは小黒板問題を考えていきます。
 最初は,桁数で判断できる問題です。そこから,少しずつ上の位からだんだん下の位で比べなければならない問題にしています。また「28万」と「280000」のような表現の違うものでも比べます。この時,最後の問題は「同じ」になる問題にしておき,「=」(等号)という言葉を教えました。
 この後は,教科書の練習題・もっと練習をして『ノートにしゃべろう』のお題として「数の大きさ比べをするコツ」をかいてもらいました。上の位からくらべることは当然として,「たとえば」を用いて自分で一つの数を設定して説明している児童を高く評価します。

 

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