地元の附属研修2本目は,1年生の「広さくらべ」です。広さの「直接比較」「任意単位」などを学習します。パターンブロックを使っての導入で,私が4年生の面積導入でやっているのとよく似ています。「その様子はこちら」
カードを引いて,ブロックを取り合い,広さを比べる展開です。1年生なので,実際のパターンブロックを手元に置いて考えていきます。結果が微妙だったものを提示して,どちらが勝っているのかを判断させます。ほとんどの児童が,ブロックを上に重ねる「直接比較」で判断しています。手元にブロックがあればそうするのが当然ですし,1年生として素晴らしい「直接比較」ができていると思います。問題は,ここからどう「任意単位に持っていくかです。
教師対子どもという設定で,カードを引いて勝負していきます。途中で,
「今どっちが勝っている?」
などと言いながら,任意単位の考えを引き出そうとするのですが,どうしても直接比較的なことになってしまいます。手元にブロックがあることも要因かもしれません。
最後に,先生が引く場面になりました。ここで,
「先生は,何を引いたら勝つかな。」
とたず,「緑2個分」を引き出そうとしました。面白いしかけでしたが,子どもたちはなかなか乗ってきません。それでも「青」だと同点,などの言葉をもとに,緑が何個分かで考えるといいことを強引にまとめていきました。
このパターンを何度もやってきた私には,一つの傾向がつかめています。それは,この場合,一番小さな「緑」では比べようとしないことです。逆にできるだけ大きい「赤」や「青」で比べようとすることです。なので,カードでゲームをする場合,わざとどちらにも「青」が多く混ざっているようにし,青が何個分かで比べたくなる状況を作るべきだと後の研究会で指摘させてもらいました。
こちらも若い先生で,熱心に勉強されている素直な授業でよかったと感じました。ありがとうございました。