教科書の巻末には,1年間の復習ページがあります。教科書会社によって,「4年生の復習」「もうすぐ5年生」「1年間のまとめ」など,表題は違いますが,目的はこの1年間に身につけたことをもう一度確認しておこう,ということです。
 本校が採用している教科書では,そのようなページが5ページありますが,「数と計算」1ページ,「図形」2ページ,「変化と関係」2ページの順に作られています。
 では,先生方は,このようなページをどのように扱っているのでしょうか。1ページ1時間ずつ丁寧に扱う方法があります。この方法は丁寧ですが,あっという間に終わってしまう児童がいるので,補助プリント等が必要になるはずです。「教えあい」なども考えられるかもしれません。
 私は,このようなページは基本的に「やらない。」という方針で進めてきました。同じような問題は,家庭学習等できちんとやらせているからです。しかし今年は,このページにも触れることにしました。その時の板書がこれです。
 110ページから114ページまであるので,解答を黒板に貼り,1ページできたら自分で答え合わせをしに来る,という基本スタイルで進めます。計算などは「計算用紙」を利用し,答えだけを教科書に直接書かせます。
 ただ,基本的な計算などはもう十分にできている児童に対しては,
「反対の114ページから逆にやっていきなさい。」
と,しっかり指示します。名指しします。こんなところで配慮は必要ないと思っているからです。
 このような学習に対して,最近「自由進度学習」などという呼び方のスタイルを耳にします。全く別物かもしれないのですが,私はそのようなスタイルは「本当に特別な時間」だけのことで,学期に1回もあればいいほうだと感じています。
 さらに感じたのは,このスタイルの学習は,教科書が「デジタル」だけになったらどうするのだろうか,ということです。「計算用紙」などはこの世から存在しなくなるのでしょう。また,答えを「入力」すれば正答が判断されるようになれば,「答え合わせのできない子」が増えないでしょうか。
 そんなことを感じた1時間で,全く面白くありませんでした。

 

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