11月中旬研修2本目は,提案授業の4年生「変わり方」です。テーブルに人が座っていく教科書にもある問題です。前日に「長方形」の机で学習をして「□×2+2=〇」になることをやっていたようです。この日は「机をおしゃれにする」ということで「台形」の机に変えて考えていきます。
表はすぐに出来上がりました。しかしこの表だけを見て,式を考えつくのは難しいでしょう。そのことを確認したうえで,「吹き出し」に気づきをかいていきます。この「吹き出し」はこの学校の特徴です。
この学校では,いろいろな「考え方」のことを「モンスター」と呼び,名前が付けられているようです。(3本目の授業でもいっぱい出てきた)モンスターを使った吹き出しからめあてが設定されたのですが,「祝っている人だけ」を考えるのは,なかなか出てこない発想で,1時間目の学習が生きているからだと思います。逆に言えば,そこまで分かっていて,本時の位置づけはどうなのかという疑問もありました。
一次関数になるこの変化を式に表すのは容易ではありません。そこで「祝っている人」という比例している部分を取り上げ,表を3段にして見つけていくというのはなかなか面白い発想です。前時にこの考えをどののようにして引き出したのかが大変気になりました。(午後から別の学校へ行ったので,研究会に参加できていません)
私はこの場面は,変化で見るのではなく,対応で見ることで行っています。長方形の机の場面で,一つの場面を「静的」に見て,
「上下の人数+お誕生席」
「1つの机に座れる人数+お誕生席」
という見方を引き出し,それを台形に発展させています。「その様子はこちら」
授業では,子どもたちが見つけた発見を使って,帰納的に式が作られていきました。感心したのはそれを「帰納的」で終わらせず,出てきた数字の意味をきちんと押さえる「なぜ」まで触れていたことです。前日の式との対比も見せて,右のようなまとめをして終了しました。
教材分析がしっかりしたうえでの授業であることがよくわかりました。発想豊かな児童とともに,授業者に感謝したいと思います。