前時に,四捨五入による概数の作り方を学習しました。位を決めて,四捨五入をしていく練習を少し行います。基本的な数字で確認した後,特殊な数字のものにも触れておきます。
 特殊な数字というのは,「四捨五入を考えるときの数字が0になるもの」です。0になると途端に切り捨てなのか切り上げなのかが分からなく児童が出てきます。これを確認します。さらに「切り上げたことで,数字が繰り上がるもの」です。もともとの数字が4桁なのに,概数にすると5桁になるので戸惑う児童が出てきます。また「概数にする位が違うのに,結果が同じになってしまう数字」です。繰り上がりがあることで結果的に同じになるのです。
 次に,桁数の違う3つの数字を見せます。これを「位を決めて」考えると,小さすぎるものが出てきてしまいます。そこで「上から1桁」「上から2桁」という設定の仕方を教え,これで概数を作っていきます。なお,この読み方として私は「かみから」を使います。ただし子どもたちには「うえから」でもよいと指導しています。
 設定された桁数のところで「波線」を引き(直線にすると1と間違う),そのすぐ右の数字で四捨五入を判断していきます。少しずつ定着していっています。子どもたちは,こちらの設定の方が分かりやすいようです。
 ここから「概数の範囲」を考える課題に転換します。「2□□」と,虫食いになっているものを見せて,この中の数字を考えます。このままでは分かりませんが,この数字を「十の位までの概数」にすると,「約240」になることを知らせます。
 そうすると,いくつかの数字が予想できるようになるので,それを全部取り上げさせます。ここまでで,この問題の意味が確認できました。
 さらに1桁増やして,「2□□□」にして「約2600」になることを示して,全部取り上げていたらきりがないことを確認します。そこで「数直線」を使って,範囲について考えていき,「2550~2649」というのを確認して所で終了しました。詳しいことは次時に回します。この時間は通常の1.5時間分進めています。

 

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