前時までに,概数の作り方の基本的なことは学習しました。この日は「四捨五入」へ向かいます。
まず,第1時に使った「大体300」「大体400」「大体500」の数字カードを,数直線上に表していきます。すると,大体「400」と思って作った「489」が,「大体500」の方に入っていくことがイメージとして見えてきました。
ここから,数字カードを3枚引いて作る「数字」を数直線上に表していき,「近いほうに入れる」という考え方をまとめました。
そうすると,今度は「どちらからも同じ距離」になっている「450」をどうするか,という問題が出てきました。「どちらでもよい。」などという意見も出てきますが,これに対するアイデアは出てきません。そこで,
「今から,先生が数字を言うので,これを概数にした時,大体400だと思えば指4本,大体500だと思えば指5本出してください。」
といって,何度か判断させます。最初は,最後の一の位まで聞かなければ判断できない児童がほとんどでしたが,だんだん,十の位を言えば判断できる児童が増えてきました。どう考えているのかを全体に広げていき,十の位で判断できる,ということを押さえます。
さらに「四百五十…」という問題を出すと,今度もまだ判断できません。50ちょうどだと分からないからです。
そこで,50になるときは「切り上げ」することにしておけば,十の位を聞いた段階で判断できることが分かりました。こうして,四捨五入の約束を定義しました。
ここからは,小黒板問題を使って練習していきます。概数にする場合は,まず「どの位まで」考えるかを決めます。一万の位や千の位などと決めます。そのあとは,一つ下の位を見て「四捨五入」して処理していきます。この時のかき方として,もとの数字を消しながら書いていく方法なども教えます。
教科書の練習題などで練習を続けます。今日初めて習ったばかりなので,すぐにすらすらできるわけではありません。家庭学習なども必要になります。