「昨日まで,いろんな作図をやっていたんだけど,いつも真っ白の紙にやってもらっていて,ノートには作図していません。どうしてだと思いますか。」
といきなり尋ねました。子どもたちは,ノートにある「マス目」を使えば簡単に作図できることを知っているので,それが理由だと言いました。その通りです。
 そこでまず「マス目」とはどんなものなのかを確認します。正式には「方眼」と言い,縦線と横線などの関係についてまとめ,その結果正三角形がたくさんできていることを押さえます。
 「今日はその方眼で,垂直や平行を考えます。」
と告げ,簡単な図を見せました。右のようなもので,これだと垂直や平行を簡単に見つけることができます。この場面で,平行の判定として「1本の直線に垂直な2本の直線」ということをきっちり復習しておきます。
 続いて,直線がマス目にきっちり乗っていないものを見せます。それでも直観的に,平行な直線は見つけることができます。
「黄色と赤は平行だろう。」
という意見が出ました。しかしこの段階では「仮説」です。どうすれば説明できるのかを問うと,
「黄色と赤が,緑に垂直になっているかどうか。」
が分かれば判定できることを共通理解します。赤と緑が交わっているところを確認し,その部分が90度になっていることが分かればよいということで,それがそのまま「めあて」となります。
 自力解決ではなく,小集団で考えていきます。呟きとして聞こえてくるのは,
「直角の半分」
という言葉です。少し時間をとって伝えあいをした後,発表させていきます。正方形の対角線をつないでいるので,角が半分になります。このイメージがよく分からないときのために「折り紙」を用意していたのですが,特に必要感はなかったようです。反対側も45度になっているので,合わせて「90度」になることが分かりました。
 一方,緑と黄色の交点は,正方形のど真ん中で交わっているので様子が違います。今度はこの角度を考えていきます。同じような展開で「360÷4」という呟きが聞こえてきます。その意味をしっかりひろげながら,その点も垂直になっていることが分かりました。
 この後「作図」の練習もして,プリントや教科書の練習題に取り組みます。残り7分のところで。次の時間の布石を打ちます。「ドット」を見せて,この中の4点を選んで四角形を作らせます。この時間では作ることでおしまいです。次時の四角形の学習の「構成」を終わらせてしまいました。

 

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