前時に,たこ焼きを等分する場面でわり算計算で遊びました。「パック」をまず配り,残りのバラはパックを分解して配ることが確認できています。こうして求められた「16」をわり算の「商」ということを指導します。
 そのうえで,5つの店があったのですが,前時に評判がよかったのは「たこ八」です。パックのまま配ることができたからです。
 しかし,本時で「人数を4人にする」と,たこ八もパックをバラに分けなければならなくなりました。逆に前時は人気のなかった「多幸六」がパックのまま配れるので簡単ということになります。そこで,
「バラに分けるのは仕方ないので,いつでも配りやすい店を考えよう。」
ということになりました。
「どの店がよさそうですか。」
とたずねると,「Tako十」となりました。10をまとまりに数るのが自然だからでしょうか。
 96÷4の場面で,半具体物で分けていきます。9パックを2パックずつ配ることができます。そうすると1パック残ります,これをバラにしようとしたとき,
「実際にバラにしないで,バラの配れる数は分からないかな。」
とたずねます。もとからあったパラ6個と,パックを分解した10個を合わせると16個になります。それを4人に分けるので,1人4個ずつになることが分かります。これが「10」のよさになっています。
 そのことを押さえたうえで,「筆算形式」を教えます。まず「式の書き順」を指導します。そのあとは,反具体物を配ることと対応させながら,それぞれの手順を押さえていきます。補助として,デジタル教科書の「アニメーション」も使い指導します。筆算を教えるときは,這い回らず単刀直入に教えた方が得策です。
 「たてる・かける・ひく・おろす」の手順もリズムよく教えます。
 この後は,手順に慣れていくための練習です。この日学習したばかりなので全員がスムーズに進むわけではありません。個別指導をしながら,少しずつ慣れていくようにしていきます。
 つまずき個所はそれぞれです。そもそも「たてる」ところでつまずいている児童がいます。横書きでかいた九九適用のわり算と,場所が変わるだけで戸惑っています。「かける」でつまずいている児童は,なぜかけるのかのイメージができていないためでしょうか。
 「ひく」はそもそもの技能が怪しい児童もいるし,手順として忘れられていることが多くあります。「おろす」は初めてのことなので自信をもってできないようです。
 このように,かなり苦労している児童がいます。その一方で,先取り学習で素早くできる児童も結構います。算数の授業としては,決して面白い時間ではありませんが,大切な基本技能なので,少し時間をかけてやっていきます。

 

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