「一桁で割るわり算」の単元に入ります。導入は筆算ではなく,「計算で遊ぶ」ことを目的とします。
 たこ焼きを48個買うという場面を設定します。まだ問題文を全部書き終わる前に,
「みんな,この店なら48個をどう買いますか。」
とたずねます。その店は「たこ八」という店で,「1パック8個入り」と「ばら売り」で販売しています。
 この店の場合だと,パックを6パック買えば,ぴったり48個になります。この買い方をするのが普通でしょう。それを半具体物で示しておきます。続いて「蛸七」では「1パック7個入り」と「ばら売り」になっているので,6パックとバラを6個買います。同じことを「Tako十」「タコ九」「多幸六」でもやります。この活動は「48」という数字をいろいろな見方でとらえることを目的としています。
 このそれぞれの店での買い方をもとに「3人で同じ数ずつ分ける」操作活動をしていきます。
 最初の「たこ八」は,パック6個なので,3人だと2パックずつ配れて簡単です。次の「タコ七」も,6パックと6個なので,2パックとバラ2個が簡単にイメージできます。
 次の「Tako十」になると,まずパックを配ると1パックずつ配れます。しかし1パック余ってしまいます。そこでどうしたものかをたずねると,
「パックをバラにする」
 という意見が出てきます。それを全体で確認し,1パックを10個のバラにして配り直しました。
 ここまでの活動は,反具体物を使っての操作でしたが,それを算数風にイメージします。48をパックとバラに分けて考え,それを3で割るイメージになる「非形式的な表現」でまとめていきます。
 「タコ九」や「多幸六」でも,操作をした後,自分たちでイメージ表現をまとめていきます。数字が複雑になるので難しい面がありますが,それが逆に,次の時間の「十個1パック」のよさにつながります。
 ここまでやってきたことをまとめておきます。数字をパックとバラに分けてとらえ,まずパックを配ります。パックの余りが出た場合は「バラにする」という方法を取り入れます。最後に残ったバラを分けると答えを求めることができます。
 『ノートにしゃべろう』にはお題として,どの店が配りやすかったかを理由込みでかかせます。パックで配れる「たこ八」が一番多いのですが,それは割る数によって異なります。バラの数が分かりやすい「十」のよさをとらえている人も数人ですがいました。次時に考えていきます。

 

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