大きな数の仕組みを利用して「計算」の工夫をしていく時間です。まず「3000000000+5000000000」という問題を示して計算させます。子どもたちは必死に0の数を確かめながら考えています。80億になるのですが,漢字を使った表現だと簡単なのに,0が多いので分かりにくい,という不満が出てきました。
そこで,漢字表現に変えたうえ,
「30億+50億が80億になる理由を,300+500の例を見ながら説明しましょう。」
と投げかけました。単位の考えを使った説明です。「なぞり」型の課題ですが,子どもたちの答えは様々です。一番多いのは「30億は10億が3個~」という説明ですが,「30億は1億が30個~」や「30億は100が3000個~」というものも見られました。
確認した後,計算練習を「引き算」も含めて行います。この間に「和」「積」という言葉を指導します。
続いてかけ算に移ります。「積」という言葉を教えた後,暗算でできる簡単な2桁×1桁を計算します。さらにその計算結果を利用すれば,桁数は多いけれどすぐに答えられる問題を提示します。
いくつかの組み合わせ問題で「0」の処理のイメージを作ります。10倍の10倍は100倍や「1万倍の1万倍は,万万倍になって1億倍」になることを確認します。これは単元導入時に行った活動が生きてきます。「その様子はこちら」
そのような問題を,教科書の練習題で確認すると,残り7分ほどとなりました。そこで,本来は次時の学習である「0のつくかけ算筆算」に触れてみました。
セオリー通りのかき方ではなく,0を右端にずらして書き,計算結果に0をつけ足す方法です。その方法を指導した後,『ノートにしゃべろう』のお題として1問出しました。半分くらいの児童はできていましたが,残りは0の処理のイメージができていませんでした。次時に確認していきます。