学年末の特設授業として,「折り紙を折って切る」を実践します。最初に折り紙を見せて
「半分に折ってみてください。」
と投げかけ,2通りの折り方があることを確認します。さらに,
「その折り方で,もう1回半分に折ってみてください。」
と言って折らせます。「正方形→長方形→正方形…」と折る形と,常に「直角二等辺三角形」になる折り方があります。そのうちの直角二等辺三角形の直角の部分を切り落とします。その時できる模様を予想します。
 予想は2通りに分かれました。穴が開くのですが,辺に平行に正方形のようにあくのか,ひし形のようにあくのかで分かれました。このとき一人の児童が,元の正方形を対角線で分割して,切った部分を4つに広げるような説明がなされ,左のようになることで意見がまとまりました。その時,
「正方形の方を切ったら右になるよ。」
という呟きが出たので,それを取り上げ確認しました。
 続いて,もう1回折った時の模様を考えます。もとの正方形を分割して考えていく方法は何人かに定着しましたが,それがどのように位置づけられているかで予想の模様に食い違いが出ます。それをそれぞれに説明しながら「喧々諤々」とやるのがこの教材の面白いところです。空間概念など図形なので得意・不得意がはっきりしていますが,考え方を「伝えたい」という思いは強くなります。
 このようにしてどんどん折っていき,模様を予想していきました。これまでも何度もやった実践ですが,いつもは2つの折り方を別々にやるように進めていました。今回は,2つの折り方を並行して進めるやり方で行いました。それならば片方で考えたことがもう一方に生きる展開にしなければその意味はありません。今回その部分が不十分になってしまったのが反省です。

 

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