前時に「速さ」の求め方を「公式」抜きで学習しました。それを受けてこの日は,「割合の3つの用法」を学習していきます。普通は「今日は第2用法」という感じで進めていくのでしょうが,私はいきなり「混在」させた問題解決に進めます。
 それが左の問題です。なにか1つの数字を求めることが目的ではなく,自分自身で一つの数字を見つけ出し,それと比較することで「判断」を促す問題にしています。着くのか着かないのかを考えます。できるだけ2つの方法で解いてみよう,と促しながらの自力解決の時間でした。
 話し合いに入り,最初に取り上げたのが「20×4」という式です。この式から入った理由は「4」という数字の意味を説明させる場面を作るためです。この4は比較的わかりやすいので,多くの児童が学習に参加できます。4時間を「タイムリミット」という児童がいたので板書しておきます。(昨年は制限時間という言葉が出た。)この方法は「第2用法」になっています。その式でよい理由は「四ます関係表」です。
 次に出てきたのは「第3用法」です。到着するために必要な時間を求めているのですが,これを「四ます関係表」にすると「1×5」に見えてしまいます。ここだけは難点と言えるでしょう。
 最後に「第1用法」も出てきました。到着するために必要な「速さ」を計算し,それよりも遅いので到着しないと判断しました。
 ここまでの解決方法は,「速さ20」「道のり100」「時間4」の3つの中から2つを選んで計算し,その結果と残りの要素を比較することで解決していることを押さえます。つまり,自分自身で必要な数値を選択し,計算した結果ともう1つの数字を比較しているわけです。主体的に自分で数値を選んだことになっていることを押さえます。
 適用題へ進めます。今度は分速を使って学校に間に合うかどうかを判断させていきます。同様の考えで解決できますが,今度は「ぎりぎりセーフ」という結果になっています。
 このように,3用法は順番にやるのではなく「併用」して進めていかなければ形式的になるという思いから,こんな実践を続けています。

 

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