「速さ」について一般化していく時間です。まず,自動車の速さやプロ野球のピッチャーの球速などを例に挙げながら,「時速」「分速」「秒速」の言葉と約束を定義します。これは指導すべき内容です。なお,この時点で「距離」と呼んでいた言葉を「道のり」に修正しました。
 「では,この約束にしたがって速さを求めていきます。まずは時速を求める練習をしましょう。」
と言って,2問出題します。「120km.,3時間」と「30分,14㎞」です。どちらも約束にしたがって「1時間に進む道のり」を求めます。そうすると前者はわり算,後者はかけ算で求めるのが自然です。それぞれの式の根拠を「四ます関係表」で整理すると明白です。
 この計算を確かめた後,もう2問同様の問題で練習します。四ます関係表を使って式を考えていくと,やはりかけ算になったりわり算になったりします。
 同じことを「分速」でやっても同様になります。こうなるともうそれほど難しくはありません。
「秒速は1問でいいよね。」
と言って,同じように求めさせていきました。ここまでの計算を眺めてみると,問題によって式が変わってきます。根拠は四ます図による数字の整理です。
 「速さ」の問題に「公式」は必要ありません。定義をしっかり覚えておけば,計算自体は3年生でもできるものばかりです。このような場面でいたずらに公式を教える必要はないでしょう。ましてや「は・じ・き」などというものは愚の骨頂でしかありません。
 授業は「四ます図をかいて考える」とまとまり,教科書などの練習題をして終了しました。 

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