ここまで「展開図」をいろいろと考えてきましたが,ノートにかいていくだけでした。それではちっとも面白くないので,
「今日は,工作用紙に展開図をかいて,実際の立体を作ってみよう。」
と投げかけると,歓声が上がりました。やっぱり展開図の学習ではこれが必要です。失敗もいい経験になるはずです。
 三角柱,円柱,六角柱を作るようにしました。大きさなどは,教科書の練習題などと同じにしているので,展開図は一度かいているはずのものばかりです。それでもなかなか苦労しています。
 立体の組み立ては,セロテープを使って貼り付けていきますが,円柱の場合,紙が固いのでなかなかうまく作ることができません。三角柱は比較的簡単に作れたようです。
 正六角柱は,底面をかくことが難しくなっています。先に側面をかくと,その1辺が正六角形の一辺にならなければならないので,「定義に基づいた作図」をするか,円の中心をコンパスで見つけて作図するしかありません。
 すると,左のような展開図になってしまった児童がいました。この展開図は,底面が「点」で接しているので,実際には切り離されてしまいます。本当はダメなのかもしれませんが,円柱の展開図はそもそも「点」で交わっていて,それで構わないのですが,これもOKなのではないでしょうか。交点がきちんと「頂点」に位置付けられていれば立体が作れます。
 予想していた以上に時間がかかり,3つの立体が全部できて,ノートに違う展開図がかけたのは4人だけ。あとの児童は,ノートが「めあて」だけということになってしまいました。作業というのは時間がかかるものだと再認識しました。 

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