前時に「時計を使った作図」を行いました。時計があれば円の周りに必要な点を簡単に見つけることができます。本時はその時計から「目盛りや数字」を取り払った純粋な「円」を使って作図することを告げます。
 焦点化するために,円周上で必要な頂点を見つけることができれば作図できるので,この頂点を見つける方法に特化して考えていきます。
 まず,何かアイデアがないかをたずねてみると,一人の児童が手を挙げたので,必要な道具を聞いてみると「定規」と「分度器」があればできるといいました。そこでそれを使ってどんな方法を考えているのかを想像したのですが,なかなか思いつかないようでした。そこでその児童に説明させてみました。
「最初に,直径をひいて,真ん中で60度をとる。」
というのです。それを反対側でもやると,右のような図ができました。これを見て,
「おかしいよ。」「円のところで三角形ができないといけない。」
などの声が出てきました。こちらの意図はその通りなのですが,この児童も何とかして正三角形を作ろうとした結果のアイデアのようです。これでできた三角形が正三角形なのかどうかを考えさせる問題もできそうです。しかし本題ではないので,別の児童の意見を聞いてみることにしました。
「まず,半径を引く。」
というので引くと,
「次に,ここで120度をとる。」
と言い,中心角を使うアイデアを説明し始めました。最後までその児童に説明をさせず,意図を少しずつ広げていくと,3つの点が見えてきました。 
 これを正四角形でも考えていきます。まず半径をかくのは同じです。次は角度を何度にするのかを考え「90度」を引き出します。それが出てくる「式」も考えて,その意味をイメージ化します。
 ここまでの活動は,黒板上で進めてきたので,ここから個別活動に入ります。円と頂点が描かれたものを3つ与え,正三角形・正四角形,そして正六角形を作図させていきます。正六角形は,60度に分割しなければなりません。
 さらに,正五角形,正八角形も作図していきます。ここからは「円」は自分でかいて作図していきます。72度をとっていくのは精度が難しいようです。技能は次時にもう少し練習します。
 まとめとして「円と真ん中の角(中心角)を使って作図する」という意味で押さえて終了です。

 

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