前時に「等しい分数」を学習しました。その復習として
「12/18に等しい分数をノートに5つかきなさい。」
と指示しました。それぞれ思い思いの分数をかいています。「12万分の18万」など,いろいろな作り方をしているようです。そのうちのいくつかを取り上げ,分母と分子に同じ数をかけているか同じ数で割っていることを確認します。
 子どもたちがいろいろと発表した分数は「短冊」に書きました。最初はそれをランダムに貼っていたのですが,元にした「12/18」を中央にして「6/9」を左に,「1200/1800」を右に貼り,
「残りの分数も並べてくれるかな。」
と言って並べ替えてもらいました。子どもたちは「小さい順だ。」などと言っていますが,分数そのものの大きさはみんな同じです。見た目の分母や分子が小さい順になっていることを押さえます。
 そのうえで,元の分数の分母を小さくしていくことを「約分」ということを指導します。これは教科書にもある用語です。一方,分子を大きくしていく方も「倍分」という言葉を教えます。これは学習指導要領には示されていない内容ですが,この言葉を教えておくことで「表現」の武器になります。私は必ず教えるようにしています。
 ここでこの日の目的が「約分の練習」であることを告げ,取り組んでいきます。まずは基本的な2問を約分します。分母と分子を同じ数で割っていきます。これをきちんと「式」に表した後,その省略形として斜線で消すことを指導します。
 次は,約分した結果がいくつかあるものを取り上げます。どれも「約分」であることには変わりありません。この活動の中で,まず分母と分子を両方わることのできる数が,分母と分子の「公約数」になっていることを確認します。
 さらに,一般的な約分をするときには,分母が最も小さくなるようにする(既約分数)ことを教え,そのためには「最大公約数」でわる必要があることを押さえました。これをすぐに見つけられるようにするために「カード練習」をしているのです。
 そのあとは,教科書の練習題をします。定着はこの後家庭学習などに委ねなければなりません。そのうえで,『ノートにしゃべろう』として3問を出題しました。過去の臨床で,意外と間違えることの多い数字にしています。「その様子はこちら」
 10番は「3/7」になる児童がいました。11番は「2/4」でストップしてしまう児童が数人います。さらに12番では「11/11」や「1/1」というのが今回も出てきていました。なぜなのかははっきりしませんが,この間違いをする児童が必ずいるのです。

 

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