先日,地元のKD研の会があり参加してきました。KD研は,欧米の年間サイクルにしたがっているので,9月が新年度のスタートとなります。この日は新年度最初の会で,役員改選や事業計画などについて話し合われました。
 毎年7月末に,全国大会が開かれるので,今年度の発表者を,新会員の先生が務めてくれることになりました。初めてで不安な様子が伺えたので,全面的にバックアップしていかなければなりません。役員改選では,長年お世話をしてくださっていた指導主事の先生から,新しい先生(決して若くはない)に交代することになりました。
 そんな中「研修」も行いました。昨年度末に全国大会で発表された先生の反省です。本県は「有用性」を研究しています。しかしこの「有用性」がいつもはっきりしないまま進められています。というのも「偉い先生」の分析によると有用性には,

 ①実用的・科学的価値 (算数・数学の内容そのものが持つ有用性)
  ②教養的・創造的価値 (算数・数学の学習過程がもつ有用性)
 ③文化的・芸術的価値 (算数・数学の内容及び学習過程の両面がもつ有用性)

という3つの価値があるらしいのです。しかしこの解釈がいつも一致せず,消化不良のままで進んでいってしまいます。
 個人的には,①の実用的価値が子どもから見た場合の「有用性」だと思っています。子どもの立場でとらえれば「生活に役立つ」が最大の価値でしょう。
 一方,教師の側から見れば,「生活」ではなく,「次の学習」に役立つことが最も大切な価値だと思うのですが,これが②なのか③なのかがはっきりしない(ひょっとすると①かも)ということで前へ進みません。難しいことは分かりませんが,私たち実践者にとっては細かな区別よりも,具体的にこの学習が次の何につながっていくのかをしっかり明らかにする研究が大切だということでしょう。

 この日は,研修の後の親睦もあり,たくさんの仲間と交流をすることができました。できれば「授業」をもとに話し合いができればいいな,と感じました。

 

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