公約数を使った問題に取り組みます。長方形の方眼紙を同じ大きさの正方形に切り分けていく,「問題のための問題」です。この問題は,現実的な問題ではなく,イメージ化のための問題です。また,文章をきちんと読み取れるかどうかの問題でもあります。
「24×16」の方眼紙をわたして,問題文を見せます。ほとんどの児童が意味が分かりません。(読み取りができない,というのは酷だと思います。)簡単な説明をしてから,実際に切り取るように指示しました。
多かったのは,一辺4㎝に切りとった児童でした。その次に一辺8センチの児童です。これが一番簡単に切り取れます。この切り方をした児童から,
「この正方形をさらに小さく切っていけば他の正方形も見つかる。」
と言っていたのであとで取り上げることにします。2㎝の児童は一人。最後までできていませんが,1㎝にしようとした児童も一人いました。一方,5㎝の正方形にしようとして失敗した児童もいました。
結果を発表させました。この時「12㎝もできる」と言った児童がいましたが,全体で否定されました。
ここからこの問題が「公約数」の問題になっていることを確かめていきました。それぞれの約数の長さにした時「余り」が出ないことを確認し,両方を満たすのは「公倍数」になることが分かりました。その過程で,「5㎝がダメだった理由」や「12㎝と考えてしまった理由」などが見えてきました。
さらに「最大公約数の約数になっている」という前時の考えが,大きな正方形を分割していくことと同じことになっていることも押さえました。
ここから,教科書の練習題です。1番は先の問題の数字違いです。2番は,36人と48人を同じ人数ずつのグループに分ける問題です。これもよくある問題で,読み取りによって「公約数」の問題ととらえられるかどうかにかかっています。
本当はここから「もっと練習」に入りたかったのですが,時間が少なかったので,「カードづくり」に進めました。カードには2つの整数が書かれていて,裏を見ると「最大公約数」と「最小公倍数」が書かれているものです。このカードを使って,2つの数を見た時にすぐにそれぞれが思いつくようになる訓練をします。これからしばらくはカードを使って練習することが家庭学習になります。