学期末の特設授業として「魔法陣」を扱います。前時に9つの数の和を工夫して求めました。今日もそんな工夫をしながら計算していくことを確認した後,表を見せました。この表は9×9の81ますの中に,1から81までの数字が1つずつ入っています。
「今日は,この中のどこでもいいので縦か横の一列の和を工夫して求めます。」
というと,すぐに,
「あの列がいい。」
という呟きが起こります。そこで,まず簡単そうな2つの列の和を求めました。
縦に並んだこの2列は,前時に使った工夫をすれば簡単に求められます。ペアを作ってかけ算を使うのです。この考え方には1日で十分に慣れてくれたようです。また,2問目に関しては,「位ごとに計算」するという工夫も出てきました。一の位が全て1だからです。このように既習事項を使って計算で結果を求めたところで,
「先生,仕組んでいるやろ。」
という言葉が出てきました。答えが2つとも「369」になったからです。
そこでさらに別の列を調べることにしました。今度は今までほど「工夫」が明らかではありません。それでもなんとか組み合わせながら計算を考えていきました。そうするとやっぱり「369」になります。子どもたちの思いは確信に近くなりました。
そこですべての列の中から,何とかして「369にならない列」を見つけようと必死になり始めました。
そのためにはここからは電卓が必要です。計算の工夫がなかなか難しい列ばかりだからです。便利な道具を手に入れた子どもたちは,いろんな列を計算していくのですが,全て「369」になっています。
そのうち,「斜め」を足す児童も出てきたのですが,これも「369」になっています。こうして全部の列が同じ「369」になることが分かりました。
ここまで明らかになったので,このような表を「魔法陣」ということを教え,1から9までの数字を使って3×3の魔方陣を作ることをお題として終了しました。前時に1から9までの和は45になっていたので,1列が「15」になることまではヒントとして取り組んでもらいましたが,なかなか難しかったようです。