2024年度から使用される「教科書」の検定が終わったようで,新聞の1面に見出しが出ていました。当地の地元紙には,
「全教科書にQRコード」
というのが一番の大見出しでした。さらに
「平均ページ数2%増加」
「デジタル対応進展」
などが1面の中見出しとなっており,記事自体もそれに沿った内容でした。
 別の面で特徴的な内容が説明されていました。その中で「算数」の内容については,
「思考過程重視」
「統計も充実」
と,以前から配慮されていることをさらに強調したものになっていました。今までになかったこととして,
「誤った考え あえて掲載」
という大見出しがあり,その中で算数の事例があげられていました。その内容は,
「四角形の内角の和を考える際に,誤ったものを含む4人のアイデアを記載した。あえて不正解なものを載せるのは初の試みで,担当者は「間違いの穴にはまってしまったこの考えをただす中で理解が深まっていく」と狙いを語る。」
とありました。
 この文章から予想されるのは,四角形を「辺上の1点」から各頂点に補助線を引くと3つの三角形に分かれるので「180×3=540」と考える誤りではないでしょうか。この考えは,自然に出てくるものではないので意図的に引き出し,
「辺上にできた半回転の180度を引けばよい。」
という「考えを正す」ことで「理解を深め」,さらに,
「だったら,図形の外から補助線を引いてもよいのではないか。」
という,発展的な見方を引き出そうとしているのかもしれません。「私のその場面の実践はこちら」
 早く実際の教科書を見てみたいという気持ちになりました。

 

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