立春の頃,某国立大学附属小学校の研究授業を,オンデマンドで拝見させていただきました。研究会は,地元の研究会と重なってしまったために参加できませんでした。申し訳ありませんでした。授業は3本見られました。
 1本目は,1年生の「足すのかな,引くのかな」です。逆思考の問題を扱った場面です。左のような問題が板書されました。これを読んだ子どもたちから,
「意味が分からない。」「それじゃできない。」
という声が上がりました。それは「どちらが多いのかが分からない。」ということでした。とてもしっかりした子どもたちです。
 そこで問題の間に右のような文章を挿入して,順思考の問題から考えました。子どもたちは「まる図」と呼んでいるものを使いながら,難なく自力解決しているようでした。話し合いでも,板書された図の中に「囲み」や「矢印」などを子どもたち自身でかき込みながら説明されていきました。
 ここから「逆思考」へ進めていきます。(子どもたちの方から転換してほしかったようですがこれは難しかったようです。)左の文章が設定され,自力解決に入ります。動画なので細かいところは分からないのですが,
「答えは同じだよ。」
などの声も聞こえました。
 話し合いに入ると「まる図」や「式」も出てくるのですが,「9-4」の「9」の意味をたずねると,
「はるかさんの数」
などという錯誤も出てくるなどと,やはり簡単には進みません。それでも子どもたちの方から,
「はるかさんのほうが少ないんだ。」
という,視点の転換の話が出てきたので,それを中心にまとまっていきました。
 面白かったのは「振り返り」の簡単なものとして,「ハッシュタグ」という言葉を利用していたことです。今日の授業の「ポイント」を一言で表そうとしたもので,今の子どもたちにはイメージが伝わる手法だと感じました。機会があれば試してみたいと思いました。
 とにかく1年生とは思えない「表現力」で素晴らしい子どもたちでした。授業者も「待つ」という姿勢を前面に押し出し,子どもを大切にしようとされているのがとてもよく伝わりました。ありがとうございました。

 

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