リフレッシュ研修4本目は,4年生の「調べ方と整理の仕方」です。学校で行う「お祭り」のようなもので,クラスが何をするのかを決めるための資料として「ケイドロ」に対して学年の児童がどのような意識を持っているのかを「二次元表」にまとめていました。4年生の学習内容としてはこの「二次元表」で目的を達成しています。しかしこの日は,これを「グラフにする」という目的をもたせていました。(プレゼンのため)
 子どもたちが知っているグラフとして「棒グラフ」「折れ線グラフ」とともに,社会科などで目にしている「円グラフ」「帯グラフ」なども見通しとして出てきました。この2つについては,簡易の「作り方説明書」のようなものが用意されて,それを見ながらどのグラフにするのかを考えていきました。
 結局「棒グラフ」が多かったうえに,「習ってないのでこれはやめておこう」ということで処理するならばこれを取り上げる必要はなかったと思います。
 どんなグラフにすると分かりやすいのかを「言葉」で説明していくのですが,実際にグラフを目にすることもなく話し合われていったので,全体にイメージの共有ができていたのかは疑問です。あとの研究会で指摘させていただいたのですが,まずいろんなグラフを作ってみることから入るべきではないでしょうか。それがあって初めて「どれが分かりやすいか」が見えてくるはずです。
 例えば,この二次元表を棒グラフにすると,3クラス分の3つの棒が一つの項目に立ち,それが5つあるので15本が立つ棒グラフになります。色分けをしたとしても,本当にそのグラフの方が分かりやすいのでしょうか。クラスごとの3つのグラフの方が分かりやすいような気もします。
 子どもたちの意見の中に「折れ線グラフ」というものがありました。変わり方を表すわけではないのですが,私はこれは面白い,と思ったので作ってみました。3つのグラフを1つにまとめるのは折れ線グラフの得意とするところです。このグラフの場合「点の位置」がデータ数を表していて,つないでいる直線には意味はあまりありません。どのグラスなのかを分かりやすくするための直線です。その傾きに意味はありません。
 このグラフ,けっういいような気がします。黒色の3組,得意なものが一番多く,そこからきれいに下がってきているのでいいバランスです。その他のクラスはバラバラの状態で差が大きいことが分かります。
 一方,表を見ると合計人数が違います。欠席者の数の影響ですが,合計が違うので絶対数だけでは比べられない,という児童もいました。これなどはデータを「批判的」に見ていることになっています。
 私は個人的に非常に面白いと思いましたしっかりと算数をしていると感じています。子どもたちの発想のすごさも感心しました。ありがとうございました。

 

にほんブログ村 教育ブログ 算数・数学科教育へ
にほんブログ村