リフレッシュ研修3本目からは,別の某国立大学附属小学校の研究会です。ここにお邪魔するのは2回目になります。3本の授業が見られました。
 1本目は5年生の「割合のグラフ」の活用授業です。この学校は「未来創造」ということをテーマにされていて,一般の学校で言う「総合」と関連させることを考えられています。5年生は「防災」がテーマで,自分たちの住む県の「防災意識」を考えるための「データ」がすでにタブレットの中に集められていました。その集めたことがよく似ているものをグループにして考えていきます。
 この日は,たくさん集めたデータの中から,防災意識を考える上で適切なデータはどれなのかを考えていくことがめあてとなりました。私の目の前にいたグループは「地震の頻度が関係している」という仮説をもっているグループでした。この仮説はおそらく正しいのでかなり高度な話し合いができていました。
 全体での話し合いに入ると,一人ひとりのタブレットの中にあるデータが,瞬時に黒板上に現れるという,私には考えられないような技術です。これを見せながらいろいろなことが発表されていきました。
 他のグループは,「防災をするためにはお金がかかる」ということから「収入と防災意識」について調べたのですが,実際には関係ないという結論になりました。また「忙しいと避難場所などを話し合う時間がない」という仮説から「労働時間」との関係を調べたのですが,関係ないことが分かっていました。
 結局私の前にいたグループの「頻度」については関係がありそう,という話になっていきました。そのあとは,さらにアンケートをどのようにとればいいかなども話し合いが進められていきました。
 あとの研究会で,この学校のOBの方に指摘されていたのですが,
「算数がない。」
ということを私も考えさせられました。完全に「総合」の時間とみることもできます。(だから,参会者が多かった。別の2教室に中継しなければならない状態だった。)単元名は「割合のグラフ」なのですが,そのことに関する言及がありませんでした。
 今の流れを考えると,今後このタイプの授業は増えてくるでしょう。その中に「いかにして算数を盛り込むか」が今後の課題と言えるのかもしれません。ありがとうございました。

 

にほんブログ村 教育ブログ 算数・数学科教育へ
にほんブログ村