「速さ」の単元に入ります。新学習指導要領で,6年生から5年生に降りてきた内容です。個人的には,それならば「単位量あたり」の単元とセットにしてほしいところですが。
導入は,小学校から中学校へ交流学習にいくときの「歩いてかかる時間」を話題にします。中学校までは「2.3km」というのはデータで与えます。このとき一人の児童が,
「それって直線距離ですか。」
という質問が出たので,「距離」と「道のり」の違いを教えておきました。
最初の予測は,自分の家までの歩く時間などから予想して,40分前後でした。この予想をできるだけ正確に行うために,この1時間の間に何をすれば正確さが高まるかどうかを班ごとに考えました。
子どもたちから出てきたのは3種類。「100mを歩くのにかかる時間」「50メートルを歩くのにかかる時間」「10mを歩くのにかかる時間」です。道のりは異なりますが,基本的に考えていることは同じです。「1分に進む道のり」というような時間を固定する考え方は出ませんでした。これは過去の実践でも同じで,距離を固定したくなる素材なのでしょう。今後の課題です。
この後は,ストップウォッチとメジャーをもって運動場に出て,実際に歩くことにしました。班で協力します。班全員の記録をとり,「平均」を求める必要があることを確認しました。10mでやる班は,すぐ終わるので一人5回くらい測っていました。 結果を見てみると,ばらつきが少なく,意外と近い数字になっています。「平均」で考えたことが生きているようです。
このデータを利用して,次の時間に中学校までかかる時間を考えていきます。この日はこの問題を考えるうえで「道のり」と「時間」が必要であることは明らかにしておきました。