前時の『ノートにしゃべろう』は,「~引き」の問題を解決することでした。これが本時の「自力解決」になっています。まず「1人しか正解はなかった。」という事実を告げた後,典型的な間違いである「12000×0.2=2400」を取り上げます。多くの児童がこれで正しいと思っているのです。そこで唯一正解をしていた児童に,正しい「答」だけを発表してもらいます。それは「9600円」でした。
これを聞いて,すぐに納得して動ける児童と,どうしてそんな数字になるのかが分からない者が出てきます。しばらく考える時間をとった後,一人の児童がかいた「線分図」を取り上げました。その図を眺めながらもう一度答えを考える時間をとりました。
全体で線分図の解釈をしていく中で,「引かなきゃいけないんだ。」「0.8をかけたらいい。」などの言葉が呟やかれていくのでそれを全体に広げていく活動を行います。「~引き」の意味が分かれば何とかイメージはできていくようです。
2通りの方法を一般化します。値引額を求めてから引く方法と,最初のねだんの何倍にあたるかを考えて解決する方法です。この後適用題を行います。最初は「2通りの方法」でやらせます。その次の問題は「自分がいいと思う方法」で取り組みます。何倍にあたるかを考えてやる方法が多数で,「簡単」と言います。それに対し「値引き額」を出した方がいいという児童も確実にいます。「気持ちが落ち着く」という言い方を子どもがしたのですが,いい得て妙です。「安定」が欲しいのでしょう。
続いて「増量」問題に進めます。子どもから見れば「全く違う問題」に見えるでしょう。自力解決ではたくさんの種類の答えが出ていました。「減っている」ものはさすがにおかしいと気づきますが,割り算をしたり割合と重さを足したり様々な反応がありました。
そこで最初の「40g」の数直線だけをかいて,その続きを表現させていきます。これに付け足さなければいけません。そしてそのつけ足した部分が「0.3」になります。そうすると「1」がどこなのかという話になり,元の重さであることを確認しました。これで今度も2通りの方法で解決することができました。
この後は「教科書の練習題」と「もっと練習」を行いました。この日は結局「割合の和・差を求めて」考える問題を計8問やりました。その結果を使って『ノートにしゃべろう』です。
自分の今日の正答率を計算させます。これは「割合のイメージ」作りに役立ちます。さらに結果を「数字」で見ることで,その数字を「よくできた」ととらえるのか「もう少しがんばらなくちゃ」ととらえるのかなどの指標にします。「振り返り」としては面白いと思います。