夏休みの最終研修は毎年この会です。今年はリモートで2本の授業が見られました。1本目は3年生の「1万をこえる数」です。活用場面ですが,ねらいは「数の相対的な大きさ」を考えさせたいということでした。
 最初に3種類の品物の値段が示されました。ただし示し方は,最初に「5」がついていてその後に丸がつけられています。ただし3つとも色が違います。それぞれの品物の常識的な値段から考えると,子どもたちでもある程度この意味はイメージできそうです。そこで「黄色」の丸の意味を子どもたちにたずねてみました。
 子どもたちからは「0」という意見が多く見られました。50円と考えると当然でしょう。虫食いと考えるといろんな数字が入ることも予想できます。授業者はこれを「10」と考えもらいたいのですが,黄色が5つ並んだものでも50とは考えられないようです。
 その後,ソフトの値段を別の表現で表したり,さらに高価なテレビの値段を示したりすることで,それぞれの色の意味が「10,100,1000」と約束されました。
 この教材はこのイメージ作りが子どもたちの中にどういう入り方をしているかにかかっているでしょう。この記号表現の場合,丸が1つしか示されていない場合はこの約束で問題なく,逆に最初に書かれている「5」が「5×」(5つぶん)という意味になっています。ところが,丸が2つ以上になると,一番右端にくる丸以外は「10倍,100倍,1000倍」という意味に変わらなければならなくなっています。
 翻って,最初からこの約束で進める方法はあるでしょう。これなら約束を貫き通せますが,計算自体が3年生の枠を超えてしまいます。このあたりに今後の改善点があるように感じました。

 私は代案として,マグネットは10,100,1000という意味に限定する。その上で「5」に固定している部分を子どもたちに自由にかかせ、20や30という二桁の数字を書き始めることが「相対的な大きさ」で数字を見ようとしている萌芽になる。そのルールで3500などの数を100が35というように表現できるかどうかを見るべきではないか。ということを後の研究会で指摘させていただきました。
 授業では,示された表現を囲いながら,いろんな見方ができるように進めていきました。最後には「緑」も登場させ,自由に数を設定できるようにしていたのも面白いと思いました。
 ふり返りで,子どもたちの反応として,いろんな組み合わせ方で自由に作れることの楽しさが述べられていました。
 色によって意味を変えてその中身を探っていく展開は,私の「絵数字」の実践と共通点があると感じました。まだまだ発展性のある教材で大変参考になりました。他の学年でも使えそうです。ありがとうございました。

 

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