「場合の数」の特設授業として,道順の問題を考えていきます。左のような「田」の形をした町があり,A地点からB地点までを最短距離で行こうとしたときのルートの数を考えます。
出題したとたん子どもたちは,空中で指を動かしたり,ノートに図をかいたりする動きがみられたのでしばらくそのままにしておきました。そうすると「4通り」と「6通り」という声が聞こえたので確かめていく活動に入りました。しかし一つ一つのルートは,黒板で指を動かすだけなので,落ちや重なりの有無がはっきりしません。そこで,ちゃんとルートをノートに残すよう指示しました。
どんなことをノートに描くのかを楽しみにしていたのですが,田の形に色などを使ってなぞる児童と,道だけを線で描く児童がほとんどでした。一人だけ「道に名前を付けて」調べている児童がいたので,それを全体に見せて,
「記号を使って調べる」
という描き方のよさを押さえ,矢印を使って調べていく方法は「指導」しました。前回の実践も同じで,ここを子どもから引き出すのはあらためて難しいと感じました。
全6通りを短冊に示しましたが,順番はバラバラに並べています。この6枚で全てでそろっているのかどうかを考えていきます。
「もうこれ以上ないことは説明できますか。」
しかし子どもたちから案は出ません。少人数学習を経て一人の児童が,
「最初にここに行ったとしたら…」
と,Aの一つ上の点を指さし説明しようとするのですが後が続きません。そこで,
「この点に行くのはどの短冊かな。」
と投げかけ,3枚を取り出しました。その3枚は,「初めの第1歩」を上に行くタイプです。
「このタイプはどうしてこの3枚しかないのかな。」
と焦点を絞って考えさせます。これも簡単ではありません。かなり時間をとると,
「上に行くのは2回だから…」
という大切な言葉が出てきました。第1歩を上に固定すると,あと1回上に行くことが分かります。これらのキーワードが出ると,次の上で一つずつずれていく様子がイメージできて,なんとなく全体の構造が見えていきました。
「適用題」として「2×3」の長方形の町で考えます。今度は5歩の町です。ここでも「8通り」と「10通り」と意見が分かれたので勝手に話を始めています。一応「きれいに」調べた児童の様子を取り上げていくと,
「5つから2つをとるときと同じだ。」
という意見が出てきたのでこのあたりで終了しました。子どもたちはかなり苦戦していたようで,構造が見抜けなければ難しいが見抜けたら簡単,の典型になったようです。