「順列」の問題を定着させていきます。なお「順列」などの言葉は子どもたちには使っていません。その前の「組み合わせ」の場合も基本的には使っていません。(「この場合の組み合わせは何通りだろうねえ。」など話の文脈の中では使ってきましたが,問題の種類の違いを表すようには使っていません。)自分の意志でしっかり問題をつかんでその条件に合うように答えることを体験してほしいからです。
 この問題を板書・視写した後,すぐに,
「この図に順番に塗りに来てください。」
といって氏名をし,一人1つずつ塗っていきました。7人目が,
「もうありません。」
といいました。すると一人の児童が,
「同じ色で塗るるのはいいんですか。」
と,聞いてきました。このように「条件」をはっきりさせようとする呟きは価値があります。とりあえず「同じ色は使わない。」ということで樹形図に表していきました。
 ここからは「条件変更」で適用題にしていきます。
「1色増やして4色から2色を選ぶ」
「3色に戻して同じ色で塗ることを認める」
「4色に増やして,図を三重円にする」
など,簡単に発展させられ,その都度答えが変わってきます。
 この後は,プリントや教科書を使って練習題をこなします。樹形図は分かりやすいのですが,やはりつまずく児童がいます。「二股に分かれる」樹形図だけであればできるのですが,「三股に分かれ」た後,次の「二股に分かれる」ことがイメージできない児童が何人かいました。
 一方,数が多くなってくると,書き出しではなく「計算で何通りかを求める」ようになる児童もいます。小学校ではそれは求められていないことですが,私は悪いことではないと思っています。構造を見抜いて「あとは同じことを3回すればいいんだ。」などと感じているからできることです。「公式」などではないのでそんな式は否定してはいけないと思っています。

 

 にほんブログ村 教育ブログ 算数・数学科教育へ
にほんブログ村