前時に学習した「十いくつ×一桁」の計算方法を確認します。かけられる数を「サクランボ」で10といくつに分け,それぞれにかけていき,その和を求めます。これを「念頭」ですることも練習しました。途中十の位の計算だけは「メモ」することもできます。
「次の問題はどんなサクランボにしますか。」
といいながら「27×3」を提示しました。ノートにサクランボを書かせていきます。ほとんどの児童が「20と7」に分けていました。一人だけ「10と17」に分けているので紹介すると,
「17が難しいよ。」
「17をまた10と7に分けたらいい。」
と,改善策も出てきました。両方やってみてどちらも答えが一致しましたので,どちらでもいいようです。
39×2に問題を変えてやると,全員が「30と9」に分けていきました。これが一番計算しやすいようです。
「今までのやり方で同じ所はありませんか。」
という発問で,
「十の位と一の位でやっている。」
という「位ごとに計算する」というアイデアを引き出すことができました。
ここまでにやってきたことを10問の計算で確認します。途中の「メモ」を確認しながら計算していくことでほとんどの児童が計算できていました。子どもたちも自信を持ってきたようです。そこで新しく「89×9」を出題しました。
するとここまでよくできていたのに,分からなくなったり時間がかかったりしてきます。どうしてそうなるのかを聞いてみると,
「九九でやるときに「が」が着くから。」
というのです。よく聞いてみると「九九」を唱えるときに「が」がつくという答えが一桁になるからということが言いたいようです。つまりこの問題は今までより「数字が大きい」のです。そこで,
「今まで,足し算などで数字が大きくなったらどうしていましたか。」
と尋ね「筆算」という言葉を引き出し,次時の活動を見通して終了しました。