イメージ 1 1学期最後の授業は特設「ガウスの計算」をします。過去に何度かやった計算で,これも5年生には負荷が小さいかなと心配しましたが,結構面白い展開になりました。出題した途端,「簡単。」と言いながらやっていますが,机間指導をしながら,
「まさか,5年生で単純に計算しないよね。」
と「嫌み」を言っておきます。すると何か工夫してやろうという気持ちが起こったようです。
イメージ 2 4分ほどで話し合いに入ります。予想通り「10のかたまり」「9のかたまり」が出てきました。「11のかたまり」や「20のかたまり」は派生した考え方のようで,これで計算が楽になるわけではないようです。
イメージ 3 面白かったのは,オーソドックスな10のかたまりを作ると「5のペア」がいないので,「架空の5」を作って「10×5」にし,架空の5を引くという考え方です。複合図形の時のような考え方になっています。この考えは初めて見ました。
イメージ 4 ここから2桁に進めていきます。ここで「予想」していたのは,
「1~9」までの和が45なのを利用して,450+45という考え方でした。もちろん「110のまとまりで考える」「99のまとまりで考える」は当然ですが。
 ところが私のクラスの子どもたちは,位ごとに45を利用しようとはしません。しかし予想とは違う考え方をしてきました。
イメージ 5 それは「100のまとまりを考える」方法です。最初聞いたときは
「90+10 80+20 70+30 60+40 とくらいごとに考えて,残った50と一の位の45を利用する方法」
だと思いました。これが位ごとに考える方法です。ところが子どもたちの説明は違ったのです。
「99と11の1で100」
というのです。続いて,
「88と22の12 で100」
というのです。(ただしここで,「ぼくは違う」と呟いた児童もいました。それは後述)
 これを繰り返し「77と33の23」「66と44の34」とすると,10が4つと中央の55が残るので,「100×4+10×4+55」となるわけです。これを聞いて別の児童は,
イメージ 6「88と11の10と22の2で100」
というのです。足りない分の十の位と一の位を別々の数字から取っていくのです。こうすると最後に残るのは,「44の40」と「中央の55」なので「100×4+40+55」となるわけです。
 これらは全く予想しなかった反応だったのですが,子どもたちから怒濤のように出現してきました。猛暑の中の最後の授業でしたが,子どもたちは「発見」「説明」することのおもしろさを感じて終了することができました。