
「まさか,5年生で単純に計算しないよね。」
と「嫌み」を言っておきます。すると何か工夫してやろうという気持ちが起こったようです。



「1~9」までの和が45なのを利用して,450+45という考え方でした。もちろん「110のまとまりで考える」「99のまとまりで考える」は当然ですが。
ところが私のクラスの子どもたちは,位ごとに45を利用しようとはしません。しかし予想とは違う考え方をしてきました。

「90+10 80+20 70+30 60+40 とくらいごとに考えて,残った50と一の位の45を利用する方法」
だと思いました。これが位ごとに考える方法です。ところが子どもたちの説明は違ったのです。
「99と11の1で100」
というのです。続いて,
「88と22の12 で100」
というのです。(ただしここで,「ぼくは違う」と呟いた児童もいました。それは後述)
これを繰り返し「77と33の23」「66と44の34」とすると,10が4つと中央の55が残るので,「100×4+10×4+55」となるわけです。これを聞いて別の児童は,

というのです。足りない分の十の位と一の位を別々の数字から取っていくのです。こうすると最後に残るのは,「44の40」と「中央の55」なので「100×4+40+55」となるわけです。
これらは全く予想しなかった反応だったのですが,子どもたちから怒濤のように出現してきました。猛暑の中の最後の授業でしたが,子どもたちは「発見」「説明」することのおもしろさを感じて終了することができました。