「順列」の学習に入ります。「順序」が一番分かりやすい「リレー」でしかも簡単な3人という設定で出題し,何も言わずに「自力解決」に入ります。この程度の問題は特に問題なくできる児童がほとんどです。思いついたものから書きだしていく者もいますが,組み合わせの学習を思い出して,記号化したり固定して書いていったりしているようです。
3分ほどで切り上げ,2人の児童のノートを書画カメラに映しました。一人は記号を使って書き上げていますが,もう一人は樹形図的に省略した表現を使っています。その違いを簡単に押さえ,この問題は終了にします。
続いて,3人の子どもを映し,写真に入る並び方の問題です。本質的に「リレー」と変わりませんが,「順序」というイメージは薄くなるので同じ構造をしていることに気付いてもらう問題です。
この問題になると,先のように省略して「樹形図」的になる児童も増えてきました。これはそれほど問題なくできます。
次はこの3人で,「班長と副班長を選ぶ」問題と「2人の放送委員を選ぶ」という問題を並列して出題です。この場合,班長と副班長は,どちらがどちらなのかは大きな問題になるので別々と考える必要があります。それに対し,放送委員2人はどちらでも同じなので「組み合わせ」になっていることに気付かせます。よく似た状況ですが,違いがあることに気付かせ,はじめにやったリレーや写真の問題は,どちらのタイプに近いのかを考え,順序が関係していることを確認しました。
「じゃあここまでで無事見つけることができました。画面上の3人はゆっくり撮影したいと思います。はいチーズ…」
といった途端,画面に一人「ダン」が登場しました。人数が4人に増えちゃったのです。
「これは困った。4人だとどうなるか早く見つけよう。」
と,新たな課題に取り組んでいきました。
一人増えるだけなのでそんなに多くはならない,と思っている子どもたちです。10通りくらい見つけて「できた。」と言っている児童もいます。しかし,「無茶苦茶あるよ。」
等,気づき始め,「24じゃないの。」とどんどん近づいているようです。時間が来たのでこの日はこれで終了です。次時に本格的に順列を考えていきます。