セミナー研修4本目は,5年生の「平均」の導入です。今回初めて,関西の私立校の先生がこの会で授業されました。次々と新しいことを展開される企画力に敬服します。
素材は,港での魚のとれ方です。地元のA港と有名なB港での魚のとれる量をくらべます。最初はどちらも船が4隻で,12匹と11匹なのでA港の方がよくとれることが確認されます。(こんな少ない量で生活が成り立つのか,という意見はもっともです。)
次は,「A港は船3隻で12匹」「B港は船5隻で15匹」という状況です。一人を除いてB港の方がよくとれる,と答えました。当然でしょう。唯一の一人が船の数を問題にしています。そこでその話に進みます。そのうち「A港は4匹」という声が上がり,計算が始まりました。(私は平均の導入で「計算」はすべきではないと思っています。)丁寧な話し合いがもたれ,それぞれの港の4や3の意味が確認されました。また,電子黒板に示された「魚」の絵も動くようになっているので「均す」操作ができます。こうして「1隻当たり…」という意味が確認されました。ところがこの結果を受けても,
「やっぱりB港の方がとれている。」
と答えるのです。これは当然でしょう。5年生は社会科で「漁港」を学習しており,その比較は単純に「漁獲量」でやります。船の数が問題になることはあり得ません。
授業はその後,B港に「1匹もとれなかった船」が登場し,その処理について話し合いが行われました。「外れ値」との兼ね合いもあり,この導入場面で扱う必要があるのかどうかは疑問でした。
後の研究会で,「分離量」で導入することに多くの方が反対されていました。授業者は「操作できる」ことの優位性を述べられていました。実は私は「分離量」で導入しています。http://blogs.yahoo.co.jp/tamusi22/37335064.htmlその理由はこの日のような「操作」に重点を置いているからです。しかし分離量の問題点も分かります。その接点をずっと考えながら研究会の話を聞いていました。現時点での私の考えは,
「魚の絵を1匹ととらえず,1匹100kg等と絵グラフと考える」
ことでこの条件がクリアできるような気がするのです。5年生担任の今年,新しい「平均導入」を構築してみたいと思わされました。そのきっかけを与えてくださった授業者の先生と,発想豊かな子どもたちに感謝したいと思います。ありがとうございました。


「やっぱりB港の方がとれている。」
と答えるのです。これは当然でしょう。5年生は社会科で「漁港」を学習しており,その比較は単純に「漁獲量」でやります。船の数が問題になることはあり得ません。

後の研究会で,「分離量」で導入することに多くの方が反対されていました。授業者は「操作できる」ことの優位性を述べられていました。実は私は「分離量」で導入しています。http://blogs.yahoo.co.jp/tamusi22/37335064.htmlその理由はこの日のような「操作」に重点を置いているからです。しかし分離量の問題点も分かります。その接点をずっと考えながら研究会の話を聞いていました。現時点での私の考えは,
「魚の絵を1匹ととらえず,1匹100kg等と絵グラフと考える」
ことでこの条件がクリアできるような気がするのです。5年生担任の今年,新しい「平均導入」を構築してみたいと思わされました。そのきっかけを与えてくださった授業者の先生と,発想豊かな子どもたちに感謝したいと思います。ありがとうございました。