イメージ 1 「小数×小数」の筆算をさらに進めていきます。
 まず前時の復習として2問取り組み,手順の確認をします。「仲間学習」をして全員できたところで,
「今日はさらにレベルを上げてやっていくよ。」
と告げ,「めあて」を書きました。この時間のように,明確な「技能目標」がある場合は,めあてをしっかり設定した方がよいでしょう。めあてはこのように「柔軟」であるべきです。
イメージ 2 最初の新しい問題です。計算すると,「末尾の0」が出てくるので,消去する問題です。このこと自体は,「小数の加減」などでもやっていることなので,特に問題なく押さえることができます。
イメージ 3 次は逆に,0を頭に付け足す必要がある問題です。位が小さくなっていくからですが,0を一つつけることはできても,2つ目ができない者などがいるので細かい個別指導を入れます。
イメージ 4 さらに,計算の負荷を高めます。3位数のかけ算をしなければならない問題になります。この辺になると計算まちがいも出てきますので,再確認しながら進めます。
 こうして,教科書の練習題を全てやり終えると,残り7分ほどでした。かけ算といえども計算は時間がかかるようです。
イメージ 5 ここでまちがっている筆算を見せます。「3.7×2.1=77.7」となっています。まず誤りであることを確認し,
「どうしてまちがっていますか。」
と尋ねます。すると予想通り,
「小数点の位置が左に一つずれなくちゃいけない。」
と返ってきました。確かにその通りです。しかしこの「説明」は,「正しいことを示し,それとは違う。」と言っているだけです。そこで教科書を開かせ,
「同じような説明を教科書のひなたさんがしているので読んでみましょう。」
と言いました。教科書には,整数部分だけの計算と比較して,大きすぎることを述べています。その説明を読んで,この問題の「説明」になぞらせました。
 最後の『ノートにしゃべろう』は,逆に小さすぎる答えになっている計算を示して説明することをお題としました。これでできる者がほとんどですが,やはりなぞりができず,小数点の位置で説明するしかできない児童も4名ほどいました。子どもにとっては難しいことかもしれませんが,「概括的把握」のためにも経験させておきたい説明です。