毎年恒例の「セミナー研修」に行ってきました。今年は「サマー研修」と連続していましたので,地元をすっ飛ばして現地入りしました。
イメージ 1 授業1本目は,4年生の「資料の整理」です。左のようなカードを見せました。これは,ABCDの4チームがサッカーをした時の結果を表していて,
「どこが一位かな。」
というのを探る問題です。これは今までに見たことのない展開で,なかなかおもしろいと直観しました。子どもたちはこれにどう反応するのでしょうか。
イメージ 2 まず「C対D」の結果がないことに気づきます。その理由として,チーム同士の組み合わせを考えていくと,12通りあるけれど,重なっているものがあるから6試合になるという,6年生の「組み合わせ」の内容にも踏み込んでいます。その中で,最後の「C対D」の結果に対する反応が出てきました。「Cは絶対1位にはならない。」「Dは1位になることがある。」ということをしっかり話し合う活動に入っていったのです。
イメージ 3 それを整理するために,「表」が教師から登場してきました。私はそれを見ていて,
「先生が出しちゃだめなんじゃないか。」
と感じたのです。もちろんその方が話し合いがスムーズになることは分かっていたのですが,「資料の整理」の単元なのだから,子どもから出したいと感じたのです。
 ところが後の研究会で,正木先生は,
「あそこで子どもから引き出そうとやるとぐちゃぐちゃになっちゃうよね。」先生が出して,説明をすっきりさせようとしたわけだ。」
と,認められたのです。なるほどそういうとらえ方があるんだと膝をたたきました。ということは,この教材は,資料の整理というよりは,「思考力単元」(啓林館であれば「わたしはだれ」など)として,存在し「説明」などを引き出すにはうってつけの教材だということです。確かに「絶対~はない。」という否定と共に,「もし~なら~になる。」という仮定の話まで,幅広い言語活動が可能になります。もちろん「組み合わせ」でも。
 可能性の高い素晴らしい教材を用意してくださった授業者の感謝です。子どもたちも,公立の子どもたちですが,表現力が高い,よく鍛えられた子どもたちだったと感じました。ありがとうございました。