イメージ 1 前時に学習した「÷9の秘密」を自由研究に発展させていきます。わられる数の百の位を1ずつ増やしていく(わられる数を100ずつ増やす)と,商が11ずつ増え,余りが1ずつ増えることが分かりました。それを受けて,3つの課題を設定してみました。
 一つは「÷9を÷8にするとどうなるか」と「わられる数の十と一の位を変えるとどうなるか」という,数を変えて考える「発展的な考え方」を「帰納的に追究」指定校とする方向です。
 もう一つはは「どうして11や1ずつ増えるのか。」という「演繹的な追究」に進めることです。懲りように,広げていくときにはいろんな方向性がありりますので,教師の方で示してやります。課題設定の場面は,師範を示してやります。
イメージ 2 子どもたちは,真っ白の紙に向かっていろんな方向性で調べ,まとめていきます。「□98÷8」の計算の場合,「商は12増えるときと13増えるときがある」「余りは,2になるときと6になるときがある」ことが分かります。これを順序よく並べていくと商の変化とあまりが交互に出てきます。これは,
「100÷8=12あまり4」なので,スタートの「98÷8=12あまり2」なので,次は商が12増え,余りが6(2+4)になり,次は余りが6+4で10になりますが,わる数が8なので,10-8=2が余りになり,その分が商に1加わるのです。(結果的に商が13増える)
イメージ 3 一方,余りが2になるときと6になるときを,分けて整理した児童もいました。この場合は,「100÷8は4あまる」けれど,「200÷8=25」と割り切れることが原因になっています。
 前者は,動的に見ていて,後者は静的に見ていることになります。このように,子どもの素直な動きに中に,数学で大切にしたい内容(考え方)がたくさん含まれています。「自由研究」でなければできないことではありませんが,夏休みというこんな機会に,この経験をしておくのはとても意義があると思われます。