三桁×一桁の筆算で,十の位が空位になる計算を学習します。
イメージ 1 例によって「基本型」で筆算をするようにします。すると2つのパターンに分かれてきます。3つの位をまじめに丁寧に書いた児童と,十の位は0なので,書かなかった方法です。大体1:4で,3つの位を丁寧に書いた児童が多かったようです。2つを紹介して,どちらがいいかはなさせたところ,省略派は,
「どうせ0になるんだからやらなくていい。」
という理由で,きっちり派は
「またがいやすいからちゃんとやった方がいい。」
と答えました。どちらももちろん心理です。ただ,教科書は,意外にも「省略」しています。「意外」と言ったのは,今の教科書では,「かける数」の方に0がついた場合や,割り算筆算の中のかけ算では,きっちり0を書かせているからです。もちろん私としては,こんな「無駄」なことはやってほしくありませんが,これから先の教科書の流れも意識して,
「どっちでも自分の分かりやすい方でやりましょう。」
と進めました。
イメージ 2 形式が導入されれば,練習ですが,教科書に進む前に,「教師問題」で確認をします。最初の2問は単純な問題です。「繰り上がりを気にしなくていい」ことに気づいた児童は,このタイプの方が簡単だと言います。後の3問は,少しずつ「0の処理」が入る問題で,易から難に並べて一つ一つ確認します。(こういった部分は丁寧にステップを踏むべき)
イメージ 3 最後は「文章題」です。演算決定は単純ですが,「解答の仕方」はきっちり「指導」します。文章題では,「筆算だけだと0点」です。筆算は式ではありませんので,これだけを書いていても,何も書いていない,と判断することを押さえます。「筆算と答えだけだと半分の5点」です。先に書いたのと同じ理由ですが,答えを正しく出したことに対してはきちんと評価すべきです。「式と答えと筆算は10点」というのは子どもにも受け入れられますが,「式と答えだけも10点」というのは驚いていました。あくまでも筆算は計算なので,計算は「暗算」や「電卓」を使うこともあります。なくても構わないことを押さえました。
 本当は「式じゃなくても,絵や言葉でも構わない。」ということも伝えたかったのですが,この段階ではやめておきました。別の機会にしたいと思います。