先日大相撲の中継を見ていると,「珍しい四股名」という特集をしていました。その中に漢字や平仮名一文字で表されたものがあり,それを何と読むのかがクイズ形式で出題されていました。たくさんのおもしろい読み方をする四股名があったのですが,その中に「数字」で表されたものがありました。
「一」
「九」
これらの四股名は何と読むのでしょうか。「はじめ」などと読みたくなりますが決してそんな単純なものではありません。
「一」は,「かずはじめ」と読むそうです。また「九」は「いちぢく(一字九)」となるようです。これを聞いて,数字で遊ぶ日本人らしい面(米寿や白寿などと同様)を再認識しました。そこで,その他にどんな四股名があるか調べてみることにしました。するとおもしろいものがいくつか見つかりました。 
 まず先の「一」は「一 匡」と書いて「かずはじめ はじめ」で,「九」は「九 九乃助」で「いちじく きゅうのすけ」というそうです。その他に,
「一二三山四五六」で「ひふみやまよごろく」
「十七八十平」で「としちやそへい」
「一ノ里七五三市」で「いちのさとしめいち」
「百足山千太」で「むかでやませんた」
などの四股名もあったようです。
 当時の日本では,スポーツ的な娯楽の中心であったと思われる相撲。そんな庶民の楽しみの中で,こんなウィットに富んだ四股名をつけていた先輩方に敬意を表したいと思います。数字で遊ぶという日本人のすばらしさを感じつつ,「外国にはそのような楽しみ方はあるのかなあ。」とさらなる探求心も出てきました。もしあれば教えていただきたいと思います。