イメージ 1 あまりのある割り算の場面を広げていきます。まずは前時に学習した「包含除」の立式,図,答えを復習します。なお,このときの問題は文章化せず,私の話を聞いて場面を確認し,すぐに「図に表す」ことで取り組ませています。詳しい問題文は前時に扱っているので,耳で聞いて理解する訓練でもあります。
イメージ 2 続いて各班に立方体積み木がいくつか入った箱を渡し,
「この中に入っている積み木を班で同じ数ずつになるように分けてください。」
と投げかけ,操作させます。これは「等分除」であまりのある場面になっています。実際の操作を体験させることで,意味理解を図ります。このときのポイントは,箱の中に入っている積み木の数を示さないことです。示してしまうと先に計算してしまいます。分からないので一人に1個ずつ「トランプ配り」をするのです。
イメージ 3 操作が終了したところで,子どもたちが「やったこと」を文章題にし,立式してよいことや答えの書き方を「指導」します。3人班と4人班がありますので2つの式が出来上がります。どちらも割り切れないよう,全部の数を23個にしてありました。
イメージ 4 さらに,長さ30cmのテープ(実際は工作用紙)を一人に1本渡し,
「これを4cmずつに切って,何本できるか確かめてください。」
と,操作活動を促しました。これは「連続量による包含除」です。教科書では文章題としてさらっと入れていますが,本当の操作をさせることで,「あまりの単位はcm」というイメージができます。(実際にあまった2cmが見えることが大切)先と同様,やったことはきちんと文章化して,式・答えを指導します。
イメージ 5 最後は計算方法です。本当はここまで行くつもりはなかったのですが,時間的にいけそうなので進めてみました。
「今までは,図をかいたり,テープを切ったり,積み木を配ったりして答えを出していたけど,そんなことしなくても答えは出せますか。」
と発問しました。約半数が,「できそう」と言うので,17÷3を例にして説明をノートにかくようにしました。
 子どものアイデアは,「同数累減」と「九九利用」に分かれました。どちらも図を用いてその考えが正しいことを押さえて授業は終了しました。ここまでの2時間は,余りのある割り算場面のイメージ作りが主眼です。この後は計算などの「処理」が主眼となってきます。