高知研修最後の授業は4年生の「ともなって変わる量」です。私にとってはスペシャリテの「階段の数」の場面です。どんな授業になるか大変楽しみに見せていただきました。
イメージ 1 課題は,一辺2cmの正方形をつなげていったときの周りの長さを考える問題です。具体的なつなぎ方は見せないまま,正方形が1つの時は8cmになることを押さえた後,
「正方形が2つになるとどうなるかな。」
と進めました。すると反応は「12cmと16cm」に分かれたのです。単に思い違いかなと思っていたのですが,どうやら「つなぎ方」のとらえ方の差のようです。
イメージ 2 辺と辺をつないでいく(本時,本当はこちらをやりたかったようだ)のと,頂点と頂点をつないでいく考え方と2つあったのです。子どもたちとそのことを話し合いながら,子どもの声で進めていくと,本当にやりたかった方ではなく,頂点をつないだ方に話が進んでいってしまったのです。
 後の研究会ではかなりたたかれていました。このあたりの問題の条件はもっと早い段階で共通ルールとして設定し,数の変化の方に進めるべきでしょう。私の「階段の問題」はその点をすっきりさせています。しかしこの日の授業のように子どもの声に乗っかかり,「問題自体を自分たちで設定できる」という経験はとても貴重だと思います。
イメージ 3 もちろん「変わり方」の授業では,「変化」と「対応」が大切になります。短冊のようなものに対応する値を書き,それを子どもたちが動かして変化させていく,という展開が理想です。実際そのようなこともねらっていたようです。
 しかし私は,このタイプの問題は「つまらないな。」と思っていたのですが,このような発展のさせ方があることを学びました。辺の中点でつないだり,田んぼ型につないだりしてどう変化するか,など,この教材の可能性を見せていただいたような気がしました。
 この3日間,とても有意義な研修が出来ました。関係されていた全ての先生方,子どもたちに感謝したいと思います。 
 
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