大きな数を学習するために「お金」の模型を使ってきましたが,市販のもの(学校の備品)は100円玉までしかありません。そこで1000円や10000円を自作することになりました。
イメージ 1 自作,などというと大げさなようですが,左のように,画用紙を長方形状に区切って,その中に数字を書いただけのお手軽教具です。10分もあればできるのですが,こんな所でも,
「できるだけ楽をしたいなあ。」
というのがぐうたらな私の発想です。そこで,このお金をバラバラに切り離すとき,どう切っていけば「切る回数」を少なくできるか考えてみました。
イメージ 2 一つ一つ丁寧に切り離していくのは無駄ですので,まずは大きく切っていきたいところです。その際右のように,縦に大きく切るか,横に切るかが考えられます。まず横に大きく切ると4回で横長の長方形になります。後は一つずつ切り離すしかありませんので,5枚をそれぞれ2回ずつ切ることになり,2×5=10回です。合わせて4+10=14回でバラバラになります。
 次は縦に大きく切ることを考えます。わずか2回で,縦長の長方形になります。後は一つずつ切り離すしかありませんので,3枚をそれぞれ4回ずつ切ることになり,4×3=12回です。合わせて2+12=14回でバラバラになります。
 ムム,同じ回数だなあ。他にもっと早くなる切り方なんてあるのかなあ。縦と横を組み合わせて切る方法を考えてみましたが,どれも14回になってしまうのです。どうして全部14回になるのかが不思議だったのですが,よく考えてみてふと気がつきました。この画用紙で15枚の1000円が作れます。これをバラバラにするのですが,どれも隣り合ったお札とは一辺で接していますので,いわゆる「植木算」の考えで15-1になるのは当然なのです。
 これに気づいて,ようやく
「どう切っても一緒なんだ。」
と思い,はさみを取り出しました。余計なことを考えていなければ今頃切り終わっていたのに,と後悔しながらの作業でした。(涙)