イメージ 1 いよいよ円をかいていくことにします。ただし「コンパス」はできるだけ後半に,何ならこの時間はコンパスを使用しなくてもよい覚悟でスタートしました。
 まず「用語」を確認した後,円をフリーハンドでかく活動を行います。何人かが黒板で挑戦してみましたが,なかなかうまくいきません。白紙を渡して全員にチャレンジさせてみましたが,満足いく円がかけた人はほとんどいませんでした。このときうまくかけていない理由を考えます。
「幅がずれてしまう。」というのがその理由で,一定の距離を保ちながら鉛筆を動かすことが難しい作業であることを押さえます。。
イメージ 2 「難しいでしょ。こんな時に先生の開発した道具を使えば簡単なので,これをみんなにプレゼントします。」
と言ってみました。子どもたちからは「コンパス」という大きな声が聞こえてきます。しかし私が出したものは全く違うものでした。右のような,工作用紙を切って小さな穴を開けて細長く切っただけのものと画鋲です。見た瞬間,
「あっ,なるほど。」という者と,きょとんとしている者に分かれます。
イメージ 3 穴を開けたところに鉛筆の芯を差し込み,かきたい半径の分だけ離れた位置に画鋲を突き刺せばかくことができます。注意点は,画鋲をさすので,机の上ではなく,ノートなど柔らかいものの上でかくことは指導します。
 この「教具」は全員分(28名)で製作時間7分。コンパスを指導する前にこの教具を円をかかせるのにはもちろん理由があります。
①これまで鉛筆でフリーハンドでかくとどうしても長さが離れてしまっていた。離れさせないために片方を固定すればよいイメージを作る。
②いつも使っている鉛筆で円がかけることを知る。工夫すればかけることが分かる。
③作図が容易なので,きれいに円がかける心地よさを味わわせる。
④コンパスの意味を理解するため。
などです。コンパスは特殊な(今の子どもたちにとって)技能が必要です。こんな単純なものでまずきれいな円をかく方法を理解してもらいたいものです。翻って,円をかくにはコンパスでなければならない,というのも固定概念なのかもしれないと考えるべきかもしれません。
イメージ 4 これらの活動の中で,押さえておくべき「性質」はその都度チェックしておきます。直径と半径の関係は今後ことあるごとに触れる必要があるでしょう。最後に「コンパス」を渡して名前を書いて終了しましたが,子どもたちは早く使いたくてうずうずしています。この反応はねらっていたわけではありませんが,「教具や道具は使いたくなったときに渡す」という原則通りだったような気がします。