
「とにかく答えを出してみよう。」
と,自力解決させます。しばらくすると「できた。」というものが出てきますので,
「できた人は,この場面を絵に表してみよう。」
と指示します。この自力解決は,ほんの3分ほどでしたが,正解の6枚が出せていたのは10名に至りません。ほとんどが割り算適用だけの4枚になっています。
話し合いに入って答えを言わせると2つに分かれました。なのでしばらく「仲間学習」の時間をとり,どちらが正しいのかを話し合わせます。すると4枚と6枚が逆転しました。

「もし,その式があってるのだったら,すぐに問題文が何枚でしょう,になるはずだ。」
と言うのです。「もし~だったら」という言葉が出てきたので「名言」として取り上げておきます。


「いいから2問目に進みなさい。」
でした。2問目は割り算をした後,引き算をします。その根拠が「隣にあげました。」なのでイメージしやすいのです。先の問題は「2枚残っている。」で足し算なので,言葉と演算のイメージがずれるのです。なので比較的易しい2問目で考え直した後,1問目に戻ることが得策だと考えたのです。
つまずきが見られる児童を見たとき,どう対処すべきかを瞬時に判断するのはとても難しいことです。1つの所にこだわると最後まで「どつぼにはまる」ことがよくあります。潔く違う問題に進むのもこの場合のように有効な方法ではないでしょうか。
その児童は何とかこの日の課題をクリアすることができ,ホッとしています。