イメージ 1 わりざんを使った「応用問題」をします。このタイプの問題は「問題解決型学習」に近くなります。まず,問題文を板書(子どもたちはそれを視写。3年生でも十分視写はできます。)した後,
「とにかく答えを出してみよう。」
と,自力解決させます。しばらくすると「できた。」というものが出てきますので,
「できた人は,この場面を絵に表してみよう。」
と指示します。この自力解決は,ほんの3分ほどでしたが,正解の6枚が出せていたのは10名に至りません。ほとんどが割り算適用だけの4枚になっています。
 話し合いに入って答えを言わせると2つに分かれました。なのでしばらく「仲間学習」の時間をとり,どちらが正しいのかを話し合わせます。すると4枚と6枚が逆転しました。
イメージ 2 それでもまだ4枚というものがいます。式は「24÷6=4」です。すると一人の児童が,
「もし,その式があってるのだったら,すぐに問題文が何枚でしょう,になるはずだ。」
と言うのです。「もし~だったら」という言葉が出てきたので「名言」として取り上げておきます。
イメージ 3 ほとんどの児童が納得したようなので,一人の児童に「絵」をかいてもらいました。それがなかなかの大作です。まず24個のたこ焼きを6個ずつお皿にのせた絵を描きます。続いてそこから矢印をかき,残っていた2枚の皿をかきます。さらにそれを矢印で進め,答えの6枚に至っています。これなどは手順をきちんと示そうとした表現になっていておもしろいと思いました。多くの児童は,たこ焼きがのった皿が4枚と空の皿2枚を描いています。(操作の結果)
イメージ 4 続いて2問目を提示したところでTTをしてくださっている教頭先生が一人の児童についていて,「納得できないの。」と言っているのが聞こえてきました。2問目を解決するよう指示を出した後,その児童の所へ行きました。教頭先生はどうすればいいのか困っています。そこで私が出した指示は,
「いいから2問目に進みなさい。」
でした。2問目は割り算をした後,引き算をします。その根拠が「隣にあげました。」なのでイメージしやすいのです。先の問題は「2枚残っている。」で足し算なので,言葉と演算のイメージがずれるのです。なので比較的易しい2問目で考え直した後,1問目に戻ることが得策だと考えたのです。
 つまずきが見られる児童を見たとき,どう対処すべきかを瞬時に判断するのはとても難しいことです。1つの所にこだわると最後まで「どつぼにはまる」ことがよくあります。潔く違う問題に進むのもこの場合のように有効な方法ではないでしょうか。
 その児童は何とかこの日の課題をクリアすることができ,ホッとしています。