「単位量あたり」で考えたり処理したりすることの「よさ」を感じさせる時間です。
まず「どちらがお得?」と題して,2つのガソリンスタンドの情報を提示して考えさせます。「得,損」は子どもたちにイメージしやすいのと,ガソリンスタンドの単価表示は日常生活でもよく目に触れるからです。
予想通り,前時にみられた「単位量あたり」と「公倍数」を用いたアイデアがありました。(ただし,1円あたり,という考えはなかった)そしてその両方を「どちらもいい考えだね。」と評しておきます。なお,最初の段階では正しい判断ができなかった者(値段が高い方を「お得」としていた)も8人ほどいたので「仲間学習」の中で友だちと修正させました。
ここで,この2つのガソリンスタンドで「48Lの給油」をする場面を設定しました。まず「少し値段は高いけど近所にある」Aのガソリンスタンドから。この問題に対しては,先に求めていた「単価」を利用する者がほとんどでしたが,5人ほどが「426×(48÷3)」と,倍関係で求めていました。この反応は当然出てくると思っていましたし,この後の展開に欠かせないアイデアです。
続いてBのガソリンスタンドです。この場合は単価を利用すれば先の問題と同じですが,倍関係で考えようとすると「無限小数倍」になってしまいますので,計算しずらいことが分かります。実際先に倍関係でやっていた児童も,ここでは単価を使う方法に修正されていました。
こうして「単位量あたりで表しておくと処理が容易になる」という「よさ」を子どもの言葉でまとめておきました。教科書等や先行実践を読んでも,この「よさ」があまり強調されていないのです。この計算は,2年生以来ずっと続けられていた計算ですので,改めて取り上げる必要性に気づいていないのかもしれません。私は前時の「3つ以上のものを比較する場合」のよさに加えてこちらも強調しておきたいと思っています。
この後いくつかの練習問題をやった後「問題づくり」に取り組みました。できるだけ「実際にありそうな場面」で作るよう指示しました。「単価」など,かけ算であれば当たり前の場面でよいので子どもたちは喜んで作っていました。ある児童が「1ダース(12本)で960円の鉛筆1本の値段はいくらでしょう。」と「逆の構造」を持つ問題を作っていました。「問題づくりの活動」http://blogs.yahoo.co.jp/tamusi22/29733985.htmlとして大変価値があるので紹介して授業は終了しました。

予想通り,前時にみられた「単位量あたり」と「公倍数」を用いたアイデアがありました。(ただし,1円あたり,という考えはなかった)そしてその両方を「どちらもいい考えだね。」と評しておきます。なお,最初の段階では正しい判断ができなかった者(値段が高い方を「お得」としていた)も8人ほどいたので「仲間学習」の中で友だちと修正させました。



