
「今日の帰りにでも数えてみたらいいね。」
と言ってあったための行動であり,算数科でねらう「関心・意欲・態度」といったものとは何ら関係ないと思っています。
ただこれらの子どもたちの行動には1つ意味があったように思っています。それは,
「数を数える経験をした。」
ということです。子どもたちは1年生の時にはいろいろな数を数えた経験があるでしょう。しかしそれらは精々100前後であり,大きな数を学習してからは「100や1000の塊」を利用して数えていると思います。
それに対して今回の歩数は,モノではない「歩数」をしかも下校中に数えるので,塊を作るのが難しくなっています。おそらく本当に1から順に言っていったか,100くらいで指を折っていくなどの工夫をしたのではないでしょうか。
5年生になってそんな幼稚なこと,と言われるかもしれませんが,昔の教育学者の言葉に,
「数学的な考え方の基本は整理・整頓です。整理・整頓の第一歩は数えることです。」
というのがあります。数えることを低くみるのではなく,貴重な体験ができたととらえたいと思っています。