注意。以下、友部正人さんのツアーの詳細について書いています。友部さんはセットリストを毎晩変えてますけど、それでもこれからライブを観られる方で事前に詳細を知りたくない方はご注意ください。






一日ずっと雨の降っていた土曜日、豊橋へ出かけて来ました。豊橋駅のそばにあるライブハウス【HOUSE OF CRAZY】で友部正人さんを観るためです。

出たばかりの二枚組ニュー・アルバム『長い旅』発売記念ライブ、ということで、いつもなら浜松か静岡に来てくれるのを待つところ、少しでも早く新譜を手にしたい、という思いが募り、豊橋まで足を伸ばすことにしました。
ハウスオブクレイジーは、実は訪れるのは今回が初めて。ずっと気になっていたので、どんなお店か楽しみでした。
雨の日ということもあってか、地下のライブハウスは入るだけで湿気も連れて来るかのような(実際はエアコンがシッカリ効いてたけど)、アングラっぽい良ぃ感じの雰囲気に満ちてました。
客席を見渡すと、覚えのある顔がいた。タクローさん?と声をかけたら御本人。おお、お久しぶりですとご挨拶。タクローさんはこちら豊橋方面でソロやユニット、バンドで大活躍のSSWです。会えて嬉しい。

客席は開演直前にいっぱいになり、定刻19時、開演です。


友部正人 at HOUSE OF CRAZY

2026年6月20日(土) 


01.陸前高田のアベマリア(『銀座線を探して』2024)
02.水上アパート(『銀座線を探して』2024)
03.マリーナとウーライ(『ぼくの田舎』2013)
04.立ち止まるために(『長い旅』2026)
05.銀座線を探して(『銀座線を探して』2024)
06.ハワイで友達が浮き輪で沖に流される歌?(新曲)
07.車の免許を取りに行こう(『長い旅』2026)
08.ほしのこどもたち(『ブルースとワルツ』 2025)
09.ブルース(『あの橋を渡る』2020『ブルースとワルツ』2025『長い旅』2026)
10.ぼくの宝石(『長い旅』2026)
11.6月の雨の夜、チルチルミチルは(『6月の雨の夜、チルチルミチルは』1983)
12.はじめぼくはひとりだった(『1976』1976『長い旅』2026)
《休憩》
13.朝は詩人(『奇跡の果実』1994『長い旅』2026)
14.遠来(『ポカラ』1983)
15.少年とライオン(『ライオンのいる場所』1991『長い旅』2026)
16.長い旅(『長い旅』2026)
17.めがねをふく(『長い旅』2026)
18.君はよく転ぶけどぼくらは走り続けた(新曲)
19.イタリアの月(『遠い国の日時計』1992)
20.梅をうたう(新曲)
21.あいてるドアから失礼しますよ(『誰もぼくの絵を描けないだろう』1975『長い旅』2026)
《encore》
22.夕暮れ(『またみつけたよ』1973)
23.昨日までの明日(『ぼくの田舎』2013)


こうしてセットリストに年号を記してみると、いかに友部さんが新しい歌を積極的に歌っているかがよく分かります。新しいCDのプロモーションは当然ですけど、何より友部さんは70歳を過ぎてなお、いまだに新しい歌を作るのが楽しくて仕方ない、ということが眩しいくらい演奏から伝わってくる。スゴイことです。

実は僕、近頃トミに2024年のアルバム『銀座線を探して』と昨年でたLDKの『ブルースとワルツ』が気に入っていまして。最初は《こんな感じか》とボンヤリ楽しんでたんですけど、時間が経つほどに《こんなに良いアルバムだったか》と思い知って。「陸前高田のアベマリア」なんていま最高に好きで、それがこの日の一曲目で、一人で興奮してました。08の「ほしのこどもたち」も良い曲過ぎてヤバい。

《今回はニュー・アルバムの発売記念ライブですが、、、関係ない曲も演ります(客席笑と拍手)》と、03「マリーナとウーライ」。ハウスオブクレイジーのお店の人が大好きな歌だということで、それじゃ演らなきゃ、と思ったそうです。「マリーナとウーライ」は僕も大好きなので嬉しい。11の「6月の雨の夜、チルチルミチルは」も、この日が6月で雨が降ってるから、歌わなきゃ、と選んだとか。こういう自由さが楽しいです。

《今日リハーサルしながら、一人で、誰もいない客席を見ながら歌っていて、、ハウスオブクレイジーって、僕の歌を聴くのにちょうどいい大きさだ、と思いました》と友部さん。

本当に、そのせいか分からないけど、この夜はここ数年で観た友部さんのステージの中でも断トツ。音が良くって言葉はバッチリ届いてくるわ、声は絶好調だわ、最初から最後まで友部正人を堪能させてもらえて、本当に良い気分になれました。

二部にいきなり13「朝は詩人」、14「遠来」、15「少年とライオン」と畳み掛けた。この三曲はメロディが良い上に、歌詞にちゃんとオチがあって、ああ良い歌だーと分かりやすいから、友部正人初心者はコレを聴けと言わんばかり。特に14「遠来」、僕が観た中でも過去イチの出来だったと断言します。お見事な歌いっぷりと気合のハーモニカ演奏に落涙。映画も早く観たい。

新曲ですと06、タイトル分かんないけど、初めて聴くのに歌のストーリーがバッチリ客席に伝わってきた。ライブで映えてたから定番曲になりそうです。17も長いタイトルだけど友部節全開の歌で良かった。あれを置く、これを置く、を連ねて、副タイトルに「置く」とでも付きそうな歌。早くレコーディングして欲しい。

今年の2月に観た時と比べて、「ブルース」のギターの弾き方がぜんぜん変えてたり、「遠来」の歌い方が素晴らしく若返ってたりと、友部正人は何度観ても飽きません。

僕が何よりこの夜に驚いたのは、アンコール「夕暮れ」に続けての最後の歌が「昨日までの明日」だったこと。この歌は最近よく歌われてるみたいですけど、まさか最後にこれを演るとは。

ライブを締める一曲って、客席を《これで最後》と納得させるべく、昔からの人気曲や定番曲を演りがちでしょう。そこを友部さんは「昨日までの明日」で終わるのもいいかも、ってこの日思ったのです。それがバッチリだった。こんなに良い歌だったか、って驚いてしまった。途中の歌詞で思わずクスッと笑っちゃったり、歌の終わりには海原にあたかも浮かんでるような途方もない気分になった。こうやって歌は発掘されるのです。いくらでも名曲があるって、ファンですら実は気づいてないのかも。

この「昨日までの明日」の余韻が凄まじくて、帰り道の車中ではアルバム『ぼくの田舎』を聴いて帰りました。『ぼくの田舎』はあらためて、超絶名盤!とこちらも再発見。

「日本に地震があったのに」「マリーナとウーライ」は相変わらずグッときたのはもちろん、雨のバイパスを走らせながら聴いた「タブロイド・ウォーター・ブルース」の格好良かったこと。「昨日までの明日」から「日暮れの子供たちの手を引いて」の流れが良すぎて2回リピートしたり、ラストの「弟の墓」のリアルさに心底震えながら雨の中を帰宅しました。
ライブが始まる前に物販コーナーでお目当ての新作CDを買えました。

シングルコレクションを一緒に買うか迷ってたらユミさんが、これ、せっかくレコード会社から出たのに、”あの曲”のために、また販売中止になっちゃった、と教えてくれました。そうだったんですか?

《担当の人が曲名を見てねぇ、あれ、これって、なんか問題あった曲じゃ?って言い出したのよ》

《で、歌詞を見て、こりゃダメだねーってなって。インディーズ盤になっちゃった》

《大して良くもない曲なのにね、こんな一曲のためにホントに怒れちゃう。でも、演奏はMOJO CLUBが演ってくれてて凄く良いの》

などなど、こんなお喋りを聞きながらCDを二組とも購入。シングルコレクションにはステッカーを付けて貰えました。インディーズ盤ならライブ会場で買うのが一番ですもの。

しかし、大して良くもない曲、なんて、ユミさんだから言える御言葉です。


余談ですがこの日の帰り間際、ユミさんの横を通り過ぎる際に、《今日は良かった!今日は良かった!》と感想を興奮気味に伝えたところ、《いつもは悪いのか!》と笑って怒られました。《いつも良いです》とすぐ言い直しました。

余談2。開演二十分前のこと、ハウスオブクレイジーを目指して商店街のアーケードを歩いていると、友部さんが向かいから一人で普通に歩いてきて、あ、友部さんだ、と驚きました。思わず《友部さん?》と声をかけてしまった。友部さん僕の顔を見て《ああー、》と笑ってくれたけど、1ファンでしかない僕のことを覚えてるはずはない。

今日は観させてもらいます、とだけサッと伝えて離れました。ホント、一瞬でも足を停めてしまってスミマセン。あんな時間に友部さん、何しに行ったんでしょう。


余談3。このアーケードの商店街のことを友部さん、MCで喋ってました。なんでも、商店街が無くなるって話が上がってたけど、据え置きになったとのことで。

《なんでも新しくすれば人が来る、って勘違いに気づき始めたのでしょう》と、ピシャリと(ボソッと)仰った。これには会場拍手。


余談4。土曜日の夕方に豊橋にライブ観に行くんだ、と事前に家で言ったら、娘から《待ち合わせて一緒にご飯食べる?》と誘われたのです。娘の大学の補講が終わるのを待って、豊橋駅で合流しました。
娘に案内されて、駅近くのお店で早めの夕ご飯。パスタがモチモチで美味しかったです。


日曜日の今日はずっと買った友部さんのCDを聴いていました。アルバムの感想はまた書きますが、すごく良いアルバムでした。マシスは友部正人ならなんでも褒めるんじゃん、と言われそうですが、ホント良いんだから仕方ないです。


 

 

 

 

 



そして、前の日記と同内容の、来月のフリーダムフォーク集会のお知らせです。
204回フリーダムフォーク集会 
 【日時】2026年7月18日(土) 19時半開演 
 【場所】ライブカフェ mamselle 袋井市堀越1802-1 
TEL 0538-42-6440 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
 【料金】music charge 1000円 
【出演】 一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 

・のずえよしこ(フリーダム初登場)
・ハルノオト
・白ネコヤマト
・マシス(仮)

 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分 


マシスが久し振りに一次会で演らせていただきます。マシスの名前が(仮)なのは、もしかして《あすとら》として2人で演れるかもしれないからです。相方の都合次第ですので、こちらはギリギリまで分かりませぬ。もし演れたら、2020年1月28日以来の2人での演奏です。詳細は決まり次第お知らせします。



マシス