この日記は山下達郎のツアーPerformance2024の内容に触れています。限定公開にさせてもらいますが、ネタバレを見たくない方はご注意ください。

(ツアー全行程が終了したようなので、限定解除します)



2024年9月27日(金)、夜勤明けで仮眠した後、ひとり車を運転して名古屋へ。


山下達郎のコンサート【Performance2024】の名古屋2デイズの二日目を観て来ました。
コロナ以来の達郎コンサートです。入場時の本人確認で、免許証の写真と顔を比べるのでマスクを取った方が、と言われたのは驚いたけど、特に問題なくスムーズに入れました。
センチュリーホールはいつ以来だろう。前回はボブ・ディランを観た時だったか。三階へ上がると、吹き抜けより物販コーナーを見下ろせました。高くて怖かった。
物販に並ぶファンの列が、それこそ三階の階段の上まで伸びていて、素晴らしく熱気がありました。僕の前の人とかカタログを片っ端から注文してんの。僕はパンフレットだけ購入。

センチュリーホールの三階席は列に高低差が結構あって、ステージを鋭角に見下ろす感じで、前の席の頭が観るのに邪魔にならない。よく見えました。


山下達郎Performance2024
2024年9月27日名古屋センチュリーホール

01. SPARKLE 

02. LOVE’S ON FIRE  

03. 人力飛行機 

04. 夏への扉  

05. 僕らの夏の夢  

06. Sync Of Summer   

07. Paper Doll 

08. ポケット・ミュージック 

09. シャンプー 

10. ONLY WITH YOU (アカペラ) 

11. I LOVE YOU…Part Ⅱ (アカペラ) 

12. クリスマス・イブ 

13. 蒼氓

14. さよなら夏の日

15. メリー・ゴー・ラウンド

16. 今日はなんだか 

17. LET’S DANCE BABY 

18. アトムの子

---Encore---

19. パレード

20. Ride On Time 

22.恋のブギ・ウギ・トレイン 

23.YOUR EYES 



一曲目のおなじみ「SPARKLE」イントロのギターで、キタキターと思ったけど、歌い出したヴォーカルがコモッて聴こえて、アレ?って思った。久しぶりのホールコンサートだから自分の耳が慣れてないのか?間奏で達郎がスタッフに耳打ちしてましたが、対応調整をしたのか、三曲目あたりで気にならなくなってた。


二曲目の「LOVE’S ON FIRE 」はライブで初めて聴きました。そもそもアルバム『SOFTLY』が出てからのライブは観てなかったので、当然のこと。会場まで来る道中のカーステで『RAY OFHOPE』と『SOFTLY』を聴いてきまして、おお「LOVE’S ON FIRE 」カッコイイー。ライブで演ってくれたらいいな、と思ってたので、嬉しかったです。


そう、達郎コンサートは定番曲もさながら、聴いたことない曲が聴きたいと思うもので、ようやく聴けた「人力飛行機」も嬉しかった。アウトロでメンバーのソロ演奏がたっぷりと気持ち良かった。

 

 

《世の中ギスギスと殺伐とした空気ですが、せめて自分のコンサートの間はそれらを束の間忘れて頂けたら》と達郎。夏の歌を三曲続けて聴いていただきます、と言って始まった三曲が、個人的に大好きなセレクトで素晴らしかった。ああ「夏への扉」何度聴いても大好き。そして「僕らの夏の夢」コーラスの《golden summer , we are together》で思わず目頭が熱くなりました。そしてそして新曲「Sync Of Summer」聴けて嬉しい格好良かった良い曲だな。



 

ファンは思い出の懐かしい曲を聴きたがるものでしょうけど、格好良い新曲を僕はステージで観たいです。どしどしステージでキメて欲しい。


「Paper Doll 」は古参ファンは大好きであろう佳曲。この歌もアウトロでソロ長めたっぷりヴァージョン。続く「ポケット・ミュージック」は言わずとしれた名曲。自分の人生にそっと寄り添ってくれる《音楽》への敬意を、これほど何気ない言葉で美しく完璧に歌った曲は他にないと思う。



エレピに座って弾き語りは「シャンプー」。始まる前にポロポロッと「雨は手のひらにいっぱい「2000トンの雨」「ドリーミング・デイ」を一節だけ披露するサービスも。


恒例のひとりアカペラコーナーでは、アルバム『BIG WAVE』から二曲。アルバム発売40周年だそうです。そして続くはもちろん「クリスマス・イブ」。わかっていてもこのお約束が嬉しい。


大好きな『蒼氓』は気合たっぷり10分を越えるかの熱演でした。いつだってこの歌はコンサートのハイライトの瞬間を生みます。心が舞い上がりそうな演奏。


ワイヤレスは嫌い、と常に言っている達郎があえてハンドマイクで歌う「さよなら夏の日」。会場の左右へ歩いて行って、ファンに手を伸ばすように歌い喜ばせます。これって前に「君の瞳に恋してる」でやったパフォーマンスがウケたので定番化したのかも。


《来年デビュー50周年で、300曲以上作ってきた》ということで、自分のお気に入り曲でもライブで何年もやれていない、という曲がどうしてもあるのだそう。7年ぶりの「メリーゴーランド」ご機嫌だ最高。シュガー・ベイブのナンバー「今日はなんだか」懐かしい。そして大定番「LET’S DANCE BABY 」。みんな一斉に立ち上がります(達郎コンサートはこの曲までは座って聴くお約束)。心臓に指鉄砲のクラッカーで火薬の匂いがプーン。達郎《昨日より(クラッカーの音が)多い!》。ラストはイントロで客席は大爆発「アトムの子」で本編終了。



アンコールは、まず竹内まりやの新譜の宣伝。そして、自分が来年デビュー50周年ということで、《21歳の時、部屋のこたつの中で作った歌を、2024年にステージで歌うなんて》と「パレード」を軽快に演奏。


そして達郎がテレキャスターを空カッティングすれば、もちろん「Ride On Time 」。恒例のマイクなし歌唱パフォーマンスもバッチリ決めてくれました(オレ、いくつまでコレやるんだろ笑←達郎)。三階席の上まで轟く生声のスキャット!we got a take!a! ride !on! tiiiiiiiiime!素晴らしい。


「クリスマス・イブ」も「Ride On Time 」も達郎コンサートでは絶対に聴けるけど、今回じっくり聴いてみて、なんて丁寧に歌ってることかと思いました。そして、毎回だからマンネリ、ではなく、曲が始まった瞬間から本当に嬉しくなる、お約束まで昇華したマンネリの強度を思い知らされます。


こんなもので終わらない、とばかり放たれる「恋のブギ・ウギ・トレイン 」で会場が一瞬でダンスホールに。長い長い。達郎御年71歳、3時間出ずっぱりで歌ってこの元気よ。


ここでオマケがくることを期待したけど、この夜は弾き語り「ラスト・ステップ」はなく、いつも通り「YOUR EYES 」で終演。



パンフレット買うと無料でもらえるオマケのステッカー。今回のパンフに寄せられたミッツ・マングローブの文章がただただ秀悦。よくぞ言ってくれた、と膝を打つ名文でした。


パンフレットに《コンサートは果たし合い》という山下達郎のコンサートは、毎回《たっぷり》チケット代以上の音楽をもらった!と心の底から思わせてもらえます。バンド演奏からも達郎からも、お客さんに絶対に損はさせない、最高水準のパフォーマンスをこれでもかと提供して満足して帰っていただく、という矜持がステージからビシバシ伝わってくる。これはずーっと変わりませんね。だから何度でも観たくなるし、チケットは毎回入手困難な状況なのでしょう。



達郎のコンサートは可能な限り見続けていきたい、と思ってたけど、近年、達郎の年齢のことを思えば、こんな凄いものを目の当たりに出来るのはこれが最後かも、と考えてしまいます。今回のチケットも、申し込みどうしよう、と少し迷いました。これまでに一番凄い時を観てきたから、もういいかなと。でもこうして行って観れば満足させられちまう。


コロナにかかって以来、お酒を止めたら声の調子が以前より良くなった、という達郎ですけど、それでも、これを当たり前にいつだって観れると思ってちゃいけない、奇跡のようなものを今日は観てきたのだと、そう噛み締めて観なくてはもったいないです。


3時間半が当たり前だったのが、3時間弱になろうと、たっぷり観た!という満足度は変わりません。むしろ、71歳で出ずっぱり歌いっぱなしで3時間なんて、凄すぎます。化け物ですね。




マシス