《以下、ボブ・ディランの配信【shadow kingdom】のネタばれ感想を書いています。配信内容を知りたくない方は御注意ください》
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2021年7月、日本時間19日の早朝に、ボブ・ディランのライブ映像【Shadow Kingdom】が全世界に配信されました。朝5時より待機して、リアルタイムで視聴しましたよ。

10分ほど前よりカウントダウンが始まり、6時10分頃スタート。本番前からコメント欄に世界中のファンからメッセージが書き込まれて(日本語に瞬時に訳されて表示される)、ファンの愛溢れるはしゃぎっぷりを眺めてニヤニヤしてました。
カウントが0になると画面は場末の酒場の場面へ。バンドの演奏と共にタイトル【Shadow Kingdom】の文字が浮かび、《The Early Songs Of BOB DYLAN》の文字が出て、本編スタートです。
一曲目は「マスターピース」。映像はモノクロで、曲が変わるごとに、スタジオ、酒場と、場面が替わっていきます。

01 When I Paint My Masterpiece
02 Most Likely You Go Way
03 Queen Jane
04 I'll Be Your Baby Tonight
05 Just Like Tom Thumb's Blues
06 Tombstone Blues
07 To Be Alone With You
08 What Was It You Wanted?
09 Forever Young
10 Pledging My Time
11 The Wickecl Messenger
12 Watching The River Flow
13 It's All Over Now Baby Blue
これはなかなか良い選曲ではないでしょうか。昨年出た新譜から一曲も聴けなかったのはちょっと残念だけど、冒頭に出た《Early Songs》の通り、昔の代表曲をいっぱいやってくれて、そしてちょっと珍しい歌も嬉しい。
モノクロ画面に浮かぶ、ディランの立ち姿のシルエットがシュッとしてて、なんとも格好良い。ディラン以外のバンドメンバーがみんなマスクして演奏してるのが今だなぁって感じです。
どの場面でも、わりと俯瞰でカメラが撮ってて、たまにバンドメンバーにカメラは寄るけど、ディランにはなぜかカメラが寄らない。
俺をアップにするな、とか、ディランが言ったのかもしれん。
ディランの顔が良く見えたのは、I'll Be Your Baby Tonightの時だけでした。
演奏はどれも本当に良かった。声が良く出ていたし、どの歌も原型をそれほど崩さず歌ってくれて、何を歌ってるか結構ちゃんとわかった。「クイーン・ジェーン」とか今の声にぴったりで良かったなぁ。いや、「親指トムのブルースのように」も、「いつまでも若く」も、とにかく全部良い。近年でこんなに朗々と自分の歌を歌ってるディラン観たことない。
今、三回目を観てるけど、この音源がライブアルバムになるなら欲しいですもの(映像を発売してくれって書き込みもありましたね)。
一曲目以外は曲の始めにタイトルが出たので、知らない曲もタイトルが知れて良かった。一曲毎に、おおお!と心で歓声を挙げてしまいました。
配信のコメント欄に誰かが書いてたけど、コロナでライブが出来ないことがディランの良い休養になった、と。確かにそうかも知れません。ライブが出来なくてショボくれるどころか、鬱憤を晴らさんばかりのパフォーマンスでした。
いやいや、あっという間の50分間でした。コメント欄でも
《短すぎる》
《アンコール》
の文字が飛び交ってました。
《至福の50分間》という声もあれば、
《ぼったくり》《これはひどい》の書き込みもあった。
ディランのファンは愛ゆえに厳しいことも言う。
25ドルで13曲パフォーマンスを観れたのだから、僕は結構満足。これは良い配信だと思いましたよ。前の日記にも書きましたが、映像作品として視聴者を飽きさせず惹き付けておける時間って、この50分はちょうどいい案配なんじゃないでしょうか。
個人的にはプラスここに、新しいアルバムから「キー・ウエスト」、もしくは「最も卑劣な殺人」あたりを最後にガツンと決めてくれてたら言うことなしだったけどな。
でも、新しいアルバムから全曲パフォーマンスって配信よりも、今回の選曲の方がファンは嬉しいでしょうよ。僕は両方観たいけど、今回はこれで。ディランがすべてをくれると思ってはいけません。
アーカイブの期限(21日)いっぱいまで、この映像を何度か見返そうと思っています。昨年の来日公演が中止になったけど、こんなギフトだってあるから、何が起こるかわからないものですね。
(現在23日だけど、まだアーカイブが観れる不思議。嬉しいけどどうなってる?まふまふみたいに、コロナ終わるまで公開しててくれたらいいのに)
追記。アーカイブで観返すほど、ディランの名演、名歌唱にしびれます。このライブはもし生で観られたら、と想像すると、客の喝采、興奮が目に浮かぶようです。こんなに丁寧に自分の歌を歌うディランを待ってました!ってそのツアーは大評判になってたと思いますよ。
おかげでディランが凄く聴きたいスイッチが入り、名盤を取り出してみました。
『Blond On Blond』は誰もが認める大傑作でしょうけど、僕は聴く頻度としたらそれほどでもない(長いので終盤で集中力が切れるのです)。だから今こそはと聴いてみた。今回の配信でも「我が道を行くMost Likely You Go Way」と「プレッジング・マイ・タイムPledging My Time」を演奏してくれて、格好良かった。
僕が一番好きなディランアルバムは、その時の気分にもよるけど、かなりの確率でこれです
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『OH MARCY』。純粋にちょっと聴き返すならこれ。つい聴きたくなっちまう。
今回の配信では、なんと「What Was It You Wanted?」をやってくれてビックリ。僕はやたら『オー・マーシー』が好きなので、何度聴いても飽きないし、どの曲も好き。
マシス



