ギルバート・オサリバンが僕は大好きで(何度も日記に書いてますが)、一時はそれこそ、ここまで自分の心を揺する音楽って他にあるだろうか、と錯覚するほどに心酔してました。本当に《宝物を見つけてしまった》と思ったものです。


昨年の5月30日、東京国際フォーラムに来日公演を観に行く予定でしたが、コロナのためチケットを払い戻ししてしまいました。今年の全く同日、5月30日に振替公演が予定されてたけど、果たしてやれたのかしら。ぜんぜんニュースが入らないからわからないのですが。オサリバンが元気なうちになんとかもう一回生で観たいものです。

(調べたら再度延期となったらしいです。2022年こそは観れるだろうか)



僕がオサリバンを知ったのは来生たかお経由でしたが、そのオサリバンの1991年のアルバム『SOUNDS OF THE LOOP(あの日の僕を探して)』では、なんと、来生たかお作曲の楽曲が収録されています。

日本盤のみではあれど、ギルバート・オサリバンが自分の曲以外の楽曲を歌うのも、アルバムに自作以外の楽曲を収録するのもこれ一回きりのことらしいですね。

来生たかおも、ギルバート・オサリバンに曲を提供するという話をもらって、大ファンのオサリバンにおそれ多くも歌ってもらう曲を、ということで、作曲するのにとても悩んだそうです。それはそうでしょうよ。

その楽曲が「What A Way(To Show I Love You)」作曲が来生たかお、作詞はギルバート・オサリバン。

 今聴くとけっこうカッコイイ。最初この歌を聴いた時は《地味だなー》と正直なところ思いました。メロディがシンプル過ぎる、と。来生たかおってもっとオサリバンみたいな凝った曲作れるじゃん、どうしてこれを良しとして提出した?と、疑問に思ったものでした。


後から調べたら、来生たかおはこの時に四曲提出して、オサリバンがその中から《これでいこう》と選んだらしい。オサリバンが良いと思ったならいいのか。むしろオサリバンが作らないタイプの曲、という意味でオサリバンが気に入ったのかもしれない。 


不思議なことに、聴くほどに、当初は地味だと思っていたこの歌がしみじみと良くなってくる。今聴き返すとけっこうお気に入りだったりするのです。



 来生たかお自身もシングルとしてこの歌を発表しています。「出会えてよかった」作詞はもちろん、来生えつこお姉さん。

 来生ヴァージョンを聴くと、もろ来生たかおだなーって感じですね。このメロディは日本語歌詞の方が相性良いかな、という気もしてきます。「出会えてよかった」は来生たかおのアルバム『ラビリンスⅡ』に収録されてます。



もう一つ特筆したいのは、アルバム『あの日の僕を探して』では、アルバムのラストに収録された「Can't Think Straight(君と僕とのラブソング)」で、来生たかおとオサリバンがデュエットしています。このメロディは実は最高。美しく愛らしくて、壮大なスケールと言うことなし。90年代に限らずオサリバンのキャリアを通しての傑作の一つだと思います。

アルバムでは、歌のイントロでオサリバンと掛け合う小芝居があるのですが、そこも来生たかおが登場します。


電話でオサリバンが《あのー、メリーさんは居ますか?》との問いに来生たかおが《いいえ》と返事をするだけ。NO、の一言の台詞、頑張っています。


この歌の英語バージョン、オリジナルでは、デュエット相手になんとペギー・リーを召喚してるのです。冒頭の電話の相手もペギー・リー。

 

僕は来生たかお大好きですし、オサリバンも大好きで、二人の競作は夢の共演といえるのですが、正直、来生たかおの曲がオサリバンのアルバムに入ると聞いた時、それはどうなんだろう?と、ちょっと思っていました。

来生たかおは自分から《競作させて》とは言わなさそうだし、オサリバンが望んだのか、レコード会社のごり押しだったか。いくら日本盤だけの企画とはいえ、日本ファンへの話題作りに無理言ったんじゃないの?オサリバンに何を承諾させてんの?って。僕はオサリバンと来生たかおのアルバム共演にはわりと否定的だったのです。

どうせならオサリバンの楽曲で統一されたオリジナル盤を日本でも出して欲しかったし、聴いてみたかった。なまじ良いアルバムだけに、来生たかお抜きだったらどうだったんだろう、と、ずっと思っていました。


後年、ネットでCDを注文出来るようになると、このアルバムのことを思い出して、探した結果、Amazonで輸入盤を手に入れることができました。
ジャケットがまず違う。これ、当時未発表アルバムだった『Little Album』と一緒のジャケットなのです。ややこしい。
↑これですね。一緒でしょ?本国では『Little Album』出てないのかも。

そして、曲順も違う。びっくりするくらいシャッフルしてある。曲順が違うとアルバムの印象も当然変わってきます。
輸入盤では「What A Way(To Show I Love You)」の代わりに「Are You Happy?」が収録されてます。しかもこれ、一曲目。


輸入盤を手にいれた時は、それはそれは嬉しくて飛び上がったんですけど、聴いてみると、これが複雑なことに、日本盤の方がぜんぜん良いのです。もちろん僕がそう感じるだけのことですが、曲順も含めて、日本盤圧勝なのですね。

「Can't Think Straight」はペギー・リーのバージョンが手に入って良かったですよ。こちらは来生たかおよりも英語の方がシックリきます。でも、やはりアルバム最後にこの曲が来ないと《違うー》って思っちゃう。感動がぜんぜん違います。同様に、一曲目は「Are You Happy?」でなく「The Best Love I Never Had」でなければダメですよ。日本盤の曲順こそバッチリなのです。

今はどちらのバージョンもなかなかCD屋の店頭には見つからないですけど、興味を持たれた方は是非とも聴いてもらいたいアルバムです。名曲揃いですよ。


この土日も僕はおうちでおとなしく休んでおりました。最近はイベントが復活してきて、プロでもアマチュアでも、思わず観てみたくなる面白そうな企画をちらほら見かけます。まだまだ僕は遊びに行けそうにないのですけど、皆さんが頑張ってらっしゃるのは嬉しい。早く遊びに行けるようになりたい。



マシス