ジュンク堂へ寄った際に、店頭でパラパラと読んだ本がどれも面白くて、四冊ほど衝動買いしてしまいました。久しぶりに本屋で沸々と血が騒いでしまって、どれか一冊と選べなかった。ジュンク堂へ行くとお店でこういう出会いがちゃんとあるから嬉しい。散財。

最近出た新刊では、音楽プロデューサーで編曲家、瀬尾一三の自伝的語り下ろし本「音楽と契約した男」。これが読みたくて本屋に立ち寄ったようなもので、買えて良かった。
瀬尾一三がこれまで関わって来たたくさんの楽曲、そしてミュージシャンとのエピソードを語ってゆくのですが、氏の柔らかな口調のせいか軽く読ませてくれます(巻末の氏の仕事のリストがまんま邦楽黎明期の年表のようです)。

30年間タッグを組んでいる中島みゆきの章は、88年の出会いからレコーディング話、夜会とがっつりページを割いてあって濃い。豪華な音楽家四人との対談も美味しかった(萩田光雄氏との話が出色)。



そして、僕が大好きな山田稔明の、エッセイ風味の私小説「猫と五つ目の季節」。
山田稔明の筋金入りの猫好きはファンの間で有名です。僕は氏の音楽は大好きだけど本はどうかなーとずっとスルーしてきましたが、棚に並んでいれば手に取るしかない。手に取って捲ればモウやめられない止まらない。あっという間に読ませてくれました。

山田稔明のブログを読んでいたので、愛猫ポチとのいくつかのエピソードは知ってたけど、知っててもグッときた。僕んちは犬ばかり飼ってきたけど、こんな本を読むと猫のいる生活に憧れてしまいますね。


そして、前野健太の「百年後」。この方も歌い手さん。
歌は詳しくないのですけど、とにかく前野健太ってこんなに面白い文章を書くのか、と驚いた。音楽やってる方で本を出す人は多いけど、書いたものが実際に読み物としてここまで面白いって人は稀です。

筆の達者な歌い手というと、僕の中で早川義夫が断トツで、早川義夫の書いた本なら僕は何でも手に入れて読みたい。その次が銀杏BOYZの峯田和伸で、名著「恋と退屈」は何度読み返したかわかんない。前野健太もこの二人に共通する匂いが文章から漂ってきます。三人とも己のスケベを清々しく隠さないのがいい。


で、友川カズキの本。四冊の中では個人的に一番の当たり。
例えば、テレビで破天荒な行動をして注目を集めるタレントがいたとして、その人が私生活まで破天荒とは限りません。この本を読んで《この人はドヤベェ》って思った。風変わりな行動言動で周囲から奇異な目で見られる、ってだけでは括れない、そもそも友川カズキって生き物が非常に特異な生態系をしてるのだ、って印象。江頭2:50か友川カズキかってくらい、ヤバい。

万人の好き嫌いはあるとして、本物のやることはギミックなしで面白いってことです。漬け物の旨さについて、競輪の魅力について、政治への不満について、怒りも楽しみも同じ熱量で語る。誰の意見もシェアしてない、友川カズキが自分で吟味して腹から出してきた内容だからこその迫力があります。

そうやって怒りを叫んでも、友川カズキは《賛同してくれ》って口調には決してならないところが、読める理由。《日本人はすぐ群れたがる。群れてもロクナコトない》と。結果として、結構過激で突飛なこと言っても、おお、そういう意見も確かに一理あると思わせちゃう。

もちろん、全ての意見に賛同はしないのですけど、こういう人間は絶対に居なければいけないと思う。《共感してくれ》と声高々に徒党を組むのでなくて、みんながそれぞれの友川カズキになるべきなのです。


3月のフリーダムフォーク集会、一次会の出演者が決まりました。
第170回フリーダムフォーク集会
【日時】2020年3月21日(土)19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)
・黒岩靖子
・カラフルCOMCOM
・菅原真代
・聡美

二次会(飛び入り枠)演奏時間一組10分

3月フリーダム一次会に出てくれるのは以上の四組。
皆さんよろしくお願いいたします。
二次会の飛び入り参加者もお待ちしております。
ぜひぜひお時間を作って遊びに来てくださいね。