ラフレシアの録音は昨年、2019年10月6日と10月20日の二日に分けて、ゆめかさんに我が家に来てもらって、二人の歌とピアノを録らせてもらったことから始まりました。
手順として、まずピアノだけを録って、その音をカラオケにして二人の歌を乗せていくやり方。歌を何度もやり直した曲もあれば、ピアノで苦労した曲もあります。
ピアノは一曲をのぞいてクリック(リズムガイドの音)なし。クリック聞いてお行儀よくまとまるより、タメたり走ったりのライヴ演奏さながらのリズムをそのまま録りました。
01.ナチュラル
「ナチュラル」は二人が一番歌ってきた曲なので、これは問題なくすぐ録れるだろう、と録音初日に録りました。後から足した音はパーカッション(バスドラムとシェイカーとタンバリン)。バスドラムの音は雑誌を床に積み重ねて上から手で叩いたもの。シェイカーはガシャポンにお米を入れて作ったもの。イントロで聞こえるSEはシェイカーとウインドベル(娘が小さい頃に遊んでいたおもちゃ)。歌詞の《風の吹き溜まり》のイメージだったけど、暖簾をくぐったみたいな感じになってしまった。
02.紅茶とブックカバー
この曲のみ、クリックに合わせてピアノを弾いてもらってます。2テイク録音して、その二つのピアノ演奏を左右から出してステレオにしています。二番Aメロのコーラスは、録音直前に口頭でメロディを伝授しました。以前からライヴで歌ってたアレンジについて《二番のあそこどう思う?》と相談されていたので、録音きっかけに新しいアレンジです。格好良くなったと思います。後から足した音はギター。それとパーカッション(雑誌バスドラムとタンバリン)。10月6日録音。
03.心ひそかに
ピアノ演奏が苦戦して、OKテイクまで何回も弾き直してもらいました。上手くいった、と思ったら機材のトラブルで録れてなかったという冗談みたいなアクシデントもあった。足した音はドラムとシェイカー。ハイハットはタンバリンで、スネアはお菓子の空き缶(アルミ缶)に鋲を入れたものを油性マジックをスティックにして叩きました(バスドラムは雑誌)。結構それっぽい音に録れて面白かったので、マシスのCDでも一曲このドラムを使用。前につんのめりそうに疾走するピアノにドラムが合わせられず所々でズレてる。10月20日録音。
04.長距離走者
普段のライヴではゆめかさんの歌にピアノがタイミングを合わせていくので、ピアノ先録りだと歌の入りが難しかったようです。足した音はパーカッション(お米シェイカーと雑誌バスドラム)とクラシックギター。短いけどギターソロも弾きました。「長距離走者」は僕が16~17歳の時に作った歌で、世に出した僕の歌でもっとも古いものです。10月6日録音。一部コーラスを後日録り直してます。
05.マイ・イデア
連れ合いの詩に僕が曲をつけた短い歌。この歌のみ、伴奏は全て僕が演奏しています。ギターにシンセサイザー(ストリングスとマリンバ)とパーカッション(娘のおもちゃのウッドブロック、CD-Rのフタ)を加えて、サビのコーラスは三人で歌ったのを2テイク録って、左右に振ってます。コーラス録りで、ゆめかさんがハモりの音を取れず苦戦していました。ラフレシアの二人が向かい合って畳にペタンと座り、両手で握ったコンデンサーマイクに顔を近づけてる図が可愛らしかった。10月20日録音。

基本は、ライヴで聴けるラフレシアの演奏をそのまま録音した形で、後から加えた音は二人の邪魔にならない香り付け程度にしました。ちゃんとした楽器ばかりでなく、身の回りの日用品を叩いて録音するのは、高野寛さんやトクマルシューゴさんの影響です。
ミックス作業の間、二人の歌声を何度も繰り返し聴けたのは録音者の特権というか、至福の時間でした(苦労したけど)。ラフレシアのCD、良かったらぜひ手にとって聴いてみてくださいね。
マシス
